2011年3月7日月曜日

[diary]zアルマティからウルムチへ 2日目

アルマティからウルムチへ 2日目

2009/02/15(日) 曇り
[Almati:Kazakstan→Urumqi:China]
レート:1米ドル=148.5テンゲ=90円、1ユーロ=191.5テンゲ=118円

・雪原
・停車駅にて
・なが~い国境

明るくなったことに気づき、目が覚める。日が昇っているので8時はすぎているよう。外の景色を見ようと窓をのぞくが、窓の表面の水滴が凍り付いていて向こう側がよく見えない。そもそも窓自体が汚れていたから余計に見にくい。

しばらくして部屋の人たちが起きる。

10時くらいになると窓の氷は溶けたようでいくらか外が見えるようになる。外は右も左も雪原。真っ白な平たい大地の向こうに地平線が見える。

ぼくは持参していたMP3プレイヤーで中国語のお勉強。テキストを見ながら覚えようとするが、すぐ他のことを考え初めて、なかなか頭に残らない。

そのうち退屈になる。

10時半、列車はある駅で止まる。5分ほどたっても発車しないし、コートを着て廊下を歩いていく乗客が見えたので、ちょっと外をのぞいてみると、車両の入り口には地元の人が物売りに来ていた。ピロシキやペリメニ(水餃子みたいなの)、ペットボトルの水、ジュース、菓子、たばこ、薫製魚などなど。おばちゃん達が多いが、15歳くらいの女の子も薫製魚を売りに来ていた。

ペリメニが1粒20テンゲだったので、5粒買い、あとよくわからない揚げ物があったので、それを買う。

駅の周辺には民家がたくさんあった。どこも雪で埋もれているが、それほど雪は深くない。20~30cmといったところだろう。最近は雪が降っていないのか家々の屋根には雪はない。

20分ほどそこに停車した後、また列車は走り出す。

ベッドでごろごろしているうちに昼寝になる。

ドアがごんごん鳴る音で目覚める。勝手にドアが開く。見ると制服を着た人が立っている。どうもカザフの国境に来たらしい。外を見るとすっかり雪がなくなっている。

パスポートを見せろというので、みなパスポートを見せる。ぼくのパスポートとイミグレカードを見ると制服の男は何かがないというようなことを言い出す。どうも滞在登録の件らしい。なので、必要ないとロシア語で伝えると、ビザをどこで取ったのかと聞いてくる。イミグレカードやビザを見ればそこに書いてあるのに、なぜわざわざ聞いてくるんだと思いつつ、ビシュケクだと答える。彼はちょっと待っててとロシア語で言ってどっかに行く。上司にでも相談しに行くらしい。

しばらくして戻ってくる。別の係官も一緒。彼がビシュケクでビザを取ったのかと確認してくるのでそうだと答えると。例の制度のことを知っていたらしく、それ以上ごたごたすることはなく、パスポートは返ってきた。でも、この時点は出国スタンプはなし。

16時前、カザフ側の国境地点、ドストゥック駅に到着。列車は完全に止まる。

車両切り替え時に聞こえてくるようなガチャガチャといった音が聞こえてくる。ガイドブックによればカザフと中国では軌道の幅が違うから国境でその調整をするらしいから、その作業をしているよう。

一方、車内にはさっきとは別の制服を着た警官たちが回ってきて乗客のパスポートを集めて行く。

それから税関担当の警官がまわってきて、何か申告することがないかと聞かれる。何もないのでそのように答える。

停車してから2時間半後の18時半頃、列車が動き出す。だが10分も立たずにまた停車。今度は荷物チェックの係官がまわってきて乗客の荷物をかるくチェックしてまわる。そうした後にパスポートが戻ってくる。確認すると出国スタンプが押されていた。

これもかなり時間を食い、ようやく列車が発車したのは20時半だった。

しかし、また10分もしたら停車。また制服の人たちがまわってくる。今度は漢字が入った制服。中国側に入ったらしい。

また係官が各部屋をまわり、客の荷物をチェックする。カザフと違ってこちらのチェックはけっこう念が入っている。みなカバンを開けるよう言われ中身のチェックを受けている。

ぼくもリュックの中身をほとんど全部出すことになる。係りの女性は本を熱心にチェックする。中央アジアに関する日本語の文庫本をぺらぺらめくって、これはどこについての本なのだと片言英語で聞いてくる。

さらに別の男の係官はカメラを持っているか聞いてくる。持っていると言うと見せろと言うので見せると、これまで撮った写真を見始める。ちょっと見るだけかと思ったら、これがなかなか終わらない。電池がもったいないなぁと思っていたら、彼はあまりに写真が多いのに疲れたらしく、USBを持っているかと聞いてくる。どういうことかと思ったらパソコン上で写真を見たいとのことらしい。同室の女性がロシア語に訳してくれてそうしたことがわかる。

しょうがないのでカメラからデータカードを取り出し、彼に渡すとどっかに行ってしまう。

その間に別の係官がまわってきて入国カードに記入するように言ってくる。その彼はなぜか珍しいことに愛想がいい。彼から入国カードをもらい、記入。パスポートも集めていたので、記入したカードとともにパスポートを渡す。

それから20分ほどした頃、カメラのデータカードが戻ってくる。これまた珍しいことに返す際に彼は「Thank you」と言った。

こうしたなんだかんだでとにかく時間がかかる。

結局、パスポートが戻ってきたのは23時過ぎ。担当の彼は入国スタンプの欄をわざわざ見せた上でパスポートを返す。

23時20分、ようやく列車が走り出す。カザフ側から数えれば国境を越えるのに8時間ほどかかった。

さて寝るかと思っていたら、同室の男二人が酒盛りを始める。ぼくは端で寝ていたが、そんなことは気にもかけずに飲んでいる。こういうとき下のベッドだと面倒。

ちょっとばかし寝ていたが、しばらくして目が覚める。おじさんはウォッカを、もう一人の男はビールを飲んでいる。つまみはパンと既製品のサラミと何かの揚げ物。おじさんが酒を勧めてきたが1度断ったらそれ以上勧めてこなかった。

1時頃になってようやく酒盛りが終了。すぐにいびきをたてて眠り始めたので、ぼくはその隙に書き物をする。

そんで3時半頃に就寝。

今晩も部屋は暖房がきいており、暑い。

Fin

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