2010年11月1日月曜日

[diary]アブダビ見学、ドバイに戻る

アブダビ見学、ドバイに戻る

08/11/08(土)晴れ
[Abu Dhabi→Dubai:UAE]
※レート:1USD=3.67AED

・無料バス
・アブダビモール
・マリーナモール
・スキードバイ
・空港泊

アブダビの空港。椅子に座ったまま熟睡するのは難しかった。座席(?)が堅いためすぐにケツが痛くなり、目が覚める。夜中の3時頃わりと眠りやすそうなベンチに移動してからはちょっとは眠れるが、それでもドバイ空港で横になって寝ていたのと比べるとぜんぜんだめ。

7時頃、ぼんやりしながらも動き出す。空港の外に出て市内に行くバスを待つ。空港は拡張工事をしているようで、その建設労働者を乗せたバンが次々と到着する。また大きなバスも時折来るがこれも労働者用らしく、乗り込もうとしたら拒否される。

結局、市内行きのバスが来たのは待ち始めて1時間後の8時頃。やっとバスに乗る。運賃3ディルハム(約90円)。

昨日は暗くて見えなかったが、空港から市内に続く沿道は緑化されているものの、その外側は砂漠みたいになっている。緑化はかなり力を入れているようで、車窓から見ている限りではヨーロッパか日本の大きな町にいるような雰囲気で、ここが砂漠しかない地域だったとはとても思えない。市内に近づくにつれ、景色はコンクリートの建物群になる。

終点まで乗ると、終着点は海に近い駐車場だった。海辺まで歩いていき、ちょっと海を眺める。この海辺には遊歩道が整備されているが、ここを歩いているのは、ヨーロッパ系らしき白人の人々ばかり。

それからバスに乗ってアブダビモールへ。市内バスはドバイと同じように各停留所に路線図が貼られていてわりとわかりやすい。時間割はないが、それぞれ路線により、10分毎とか20分毎と書かれている。さすがにドバイのようにエアコンの効いたボックスタイプの待合室を各停留所に作ったりするようなことはしていない。

路線図を頼りに乗りたい番号のバスを決め、バスを待つ。5番のバスが来たので乗り込む。ドバイでは前乗りで運賃を払ってから乗り込むスタイルだったが、ここは後乗り(後ろのドアから乗る)。乗ったはいいが、誰も運賃を徴収しに来ないし、乗客も運賃を払っているような人がいない。もしや無料か?などと思いながら、周りにいたインド系の男性に聞いてみると、やはり無料だという。それも毎日!

市内バスが無料なんてなかなかやるなと思ったり、まぁ、石油がこれだけ高くなって儲かってるんだから当然だろうと思ったりしていたら、後にバスの停留所に貼られているポスターを見て、この無料策は今年(2008年)の12月1日までの期間限定であることがわかる。ぼくが持っているガイドブックには市内バスは乗りにくく(路線がわかりにくい)、運賃は2ディルハムするとあったから、おそらく新しいバス網をこうして整備し、今はその新バス網導入キャンペーン的な特別期間のようだった。

まあ、2ディルハム(約60円)が浮いてもたいして旅行予算に響かないから、うれしい反面、これだけかよ!とも思う。どうせならUAEに来た旅行客にはサーチャージ(燃料代)還元スペシャルで首長国間のバス代無料なんてことぐらいしてくれればいいのに。

アブダビモールには20分ほどで到着。9時前だったが開いていた。ここも3階建てで吹き抜けなどもあり、なかなか豪勢。土曜ということでか、まだ開いていない店も多い。基本的に服屋と宝石屋が多い。

中にあった本屋に行ってみるとタイトルが日本語で書かれている本を1冊発見。入り口近くの目立つ棚に並べられていたその本のタイトルは『ボロをまとった暮らしから一世代で裕福にーアブダビの奇跡物語』だった。裏表紙には定価2000円とあり、ディルハムでは75ディルハム(約2200円)だった。ちょうどUAEに関係する近現代の本を読みたいと思っていたところにこの本。値段が高いのでちょっと躊躇するが、購入。

ちらっと読んでみるとなかなか面白い。本当に40年ほど前まではベドウィン生活で、砂漠のオアシスと海辺での真珠取りでなんとか暮らしていたらしい。近代国家的な下地は何もなかったと言っていいような状態ろからここまでのまち(国)を作り上げたなんてなかなか信じがたい。石油のお陰でというのはもちろんだが、それで得たカネを国作りにちゃんと(?)使ったということが、アフリカや中南米の一部の国の現代史と比べると興味深い。

それからイギリス。この旅行を通じて痛感するのがこの国が世界に与えた悪影響の数々(と言っていいようなこと)。中東で言えば、パレスチナ問題(イスラエル問題)はその最たるものだが、イギリスが金儲け(覇権?)のためにどれだけの地域を不安定にしてきたのか一度整理してみたいものだ。

その後、またバスに乗って西の端にあるマリーナモールに行ってみる。市内中心部から20~30分ほど。左手には宮殿様式のホテルが見え、さらにある交差点には首長らしき人の巨大な肖像画があった。マリーナモールに連なる通りの右手にはビーチとヨットハーバーが見え、個人所有らしいヨットが何隻も並んでいる。マリーナモールはそのすぐ近くにあり、現在拡張工事をしている模様。さらにそのまわりを埋め立てる工事が進行中らしく、砂を積んでいるトラックの荷台から大量の砂が砂埃を上げながら地表に投入されている様子を見る。埋め立て工事のお陰で海岸線が遠い。

マリーナモールもなかなか立派。ここもやっぱりカルフールが入っている。UAEではショッピングモールには必ずと言っていいほどこのフランスの巨大スーパー:カルフールが入っている。見た印象ではショッピングモールに関して言えばほぼ独占している様子。日本じゃ失敗したけど、ここでは儲けていますなぁ。

ここのモールも他と変わらずヨーロッパのブランド服屋などと宝石店などばかり。それからけっこう大きなゲームセンターもあり、子ども連れの人たちがそこで遊んでいたりする。昼近くということで、客は増える一方。次々と車やタクシーで乗り付けてくる。

モール内を一通り見た後、またバスに乗って市内に戻り、バスターミナルに行く。アブダビも中心部の一部は渋滞が激しく、たいした距離ではなさそうなのになかなか目的地に着かない。そもそもたいして広い地域じゃないんだから自転車道を作ればもっと自転車に乗って移動する人が増えそうだと思うのだが・・・。ほんとに自動車ばかりでバイクや自転車をほとんど見ない。

結局モールからバスターミナルまで行くのに待ち時間も含め1時間半ほどかかる。チャリだったらその半分で十分にたどり着ける距離。やれやれ。

バスターミナルでドバイ行きのバスに乗る。こちらはタイミング良く乗り込んだら10分も待たずに発車した。

しばらく窓から外を見ていたが、アブダビ郊外もけっこう建設ラッシュのようで高層マンションのような建物が見えた範囲では10~20棟ほど建設されている。そうした地域を抜けるとあたりは砂漠になり、4車線の道と砂とちょっとした草木が見えるだけとなる。

寝る。

気が付いたらドバイに入っていた。ドバイのアル・グバイババステーションに着いたのは、アブダビを出てから2時間ほどすぎた16時前だった。ドバイは週末でも平日とあまり変わらない渋滞ぶり。改めて見てみるとやはりここの開発ラッシュは他地域を寄せつけないくらいにすごい。

アル•グバイババステーションでバスを乗り換え、サトゥワバスステーションに行く。サトゥワバスステーションで制服を着た人に行きたいところを告げ、そこに行くバスの乗り場を訪ねる。彼はぼくに出身はどこかと訪ねてきて、インドネシアかと聞いてくる。ドバイではインドネシア人かと言われることがよくあるが、今のところインドネシア語をここで聞いたことはない。

そのにいちゃんは、ぼくの手首をつかんで案内すると言って、乗り場を教えてくれる。ぼくがこれから向かう先へ行くバスは1路線しかなく、しかも本数が1時間に2本しかない。30分程度待てばバスに乗れるかと思って待っていたら、結局1時間も待った。ドバイはいつもこれだ。バスを待つのに時間を食われる。

なお、待っている間に、たまたま隣に座っていたイスラムの格好をしたおじさんにカップ水をもらう。会話をしたわけでもないのに、ぽんぽんと腕を叩いてきて、ホイと突然くれたので驚く。

バス乗ったら今度は渋滞で目的地までまた1時間ちょっとかかる。

そうしてやっとたどり着いたのがモール・オブ・エミレイツ。ここのところショッピングモールばかり行っているが、ここの目玉はなんと言ってもスキー場。中に入ると人がいっぱい。アジア系からアラブ系からヨーロッパ系、少ないけどアフリカ系の人々など多種多様。

例によって中に入っている店はヨーロッパ系の店が多い。服屋と宝石屋が多い。

東の入り口から入り、100メートル以上歩いてようやくスキー場にたどり着く。入り口に「SKI DUBAI」とあり、インド系の家族がその入り口で記念写真を撮っていた。ぼくと同じようにこれを見に来たよう。眺めていると、ぼくのわきをマイ板、マイウェアを持って追い抜いて中へと入っていく若い男が一人。

カネを払わないとスキー場内には入れないが、ガラス張りになっているためモールの通路から中の様子は見ることができる。カメラを持ってその様子を見ている人が20人ほど。ぼくもガラス越しに見てみたが、予想していたよりもずっと規模は小さかった。客はそこそこいる(100人もいない印象だった)が、そもそもが小さいのでこれ以上客が増えると滑るスペースが減って面白くなさそうと思える程度の入り込み具合。

スノースライダーもあり、ちびっこたちが滑っていく様子も見える。地元のアラブ人らしき女性はやっぱりアバヤを着たまま中に入っている。スキー場に目だけ出した黒装束の人の姿というのはなかなか見慣れないので不思議な光景に映る。シリア辺りに行けば雪が降るらしいが、さすがにここで生まれ育った人には雪は珍しいものだろう。開設から3年がたち、飽きられてもう客はほとんどいなくなったりしているのでは、などと想像していたが、まだまだ人気はありそう。

ちなみに値段はスキーだと基本2時間制で大人が180ディルハム(約5000円)、子どもが150ディルハム(約3500円)。まぁね、平均年収1500万円(『AERA』情報)というドバイ人だったらたいした額じゃなかろうが、月収5000ディルハム(約13万円)ももらえればいい方という出稼ぎの人たちにすれば高いだろうな。日本人にとっても十分高いけど。さて、ここはあと何年もつことやら。

ここのモールはまた他のと比べて一段でかく、まわった感じではサッカー場が軽く3つは入るくらいはありそう。それで3階建てほど。飯でも食いにフードコートに行ってみるが、レバノン料理もタイ料理も日本料理(焼きそば、寿司もどきなど)もハンバーガーも高い。ハンバーガーでも400円程度する。まともに食べようとすると1000円近くは出さねばならない。レストランともなれば、ぼくの予算内(マックス10ディルハム=約300円)で食べられるのはサラダくらい。どこもやはり1000円以上はする。なお、あるイタリア料理屋ではキャビアも用意されていた。30gほどで350ディルハム(約1万円)だったかな。

そういうわけでここにも入っていたカルフールで1mほどの長さがあるフランスパン(1本約40円)を買ってモールを後にする。中央のメインゲートのようなところから出たら、そこはホテルの入り口のように車で乗り付けられるようになっていて、高級車が列を作っていた。スポーツカータイプの車など、見るからに高そうな車ばかり。フェラーリとかアルファロメオだっけ?そんなような初めて見る車ばかり。観光客らしいヨーロピアン系の若者3人組が車の写真を撮っていたので、ぼくはその様子を写真に撮る。

それからバスの停留所に行き、例のごとくバス待ち。メインゲート近くにある停留所の裏は噴水になっていた。ベンチがあったのでそこに座ってパンをかじる。すると突然、どこからか引かれていたホースから足下の緑地帯に向けて水が吹き出す。誰かが近くで何かしている様子もないから、どうも自動でこの時間になったら水が出るようになっているようだった。自動放水なんてなかなかやるなぁ。

さて、パンを食べ終わってもバスは来ない。結局50分ほど待ってようやくバスに乗る。すでに21時。また1時間近くかけてSatwaのバスステーションに戻る。

Satwa地区はフィリピン系や中国系の人が多い。バスステーションの辺りは商店街になっていて、この時間でも店は開いている。ネット屋があったので、そこでネット。1時間3ディルハム(約90円)。写真のデータをアップしようとしたのだが、途中でエクスプローラーが止まってしまうこと3回ほどあり、予定していたデータすべてをアップすることではできないまま、閉店時間を迎える。

夜中12時頃、空港行きのバスに乗り、空港に向かう。社内では熟睡。気が付くと空港のバス停留所だった。この間と同じように出発フロア2階で書き物をしたりして夜を明かす。

Fin

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