08/09/28(日) 晴れ
[Nailobi:Kenya]
※レート:1米ドル=70~73ケニアシリング
・エチオピア行きバスを探して
・カリアコー、ブコンバマーケットで買い物
7時過ぎに起床。部屋は空気がこもり、ややぬくい。蚊も多かったが、備え付けの蚊帳のおかげで刺されることはなかった。が、おそらくタンザニアのムワンザからルワンダ国境のルスモに行くとき乗ったバスで虫に刺されたらしく、足首やわき腹あたりがかゆい。噛まれた跡もある。
宿では朝はチャイが用意される。宿の情報ノートを見ながらチャイができるのを待つ。同宿の日本人旅行者と話すと、彼もこれからエチオピアに行くという。ビザは既に取得済みで今日はエチオピア行きのバス乗り場を探しに行くというので、自分も一緒に行くことにする。
出かける前にチャイを2杯ほど飲み、彼とこれまでの旅行話を少し。タンザニアからのルートはぼくとほぼ同じで、モシからムワンザのバスがひどかったという話やルワンダがよかったという話などもろもろする。またナイロビの治安について話をふったら、彼がここに到着する1週間前に宿から100mくらいのスーパーに強盗がはいって警察官と撃ち合いになって泥棒が射殺されたことがあったとか、彼がこの宿に泊まって2日目に宿の隣のイスラム系服屋さんに強盗が入り、発砲して逃走していく事件が発生したらしい。それぞれ起こったのは昼の11時ごろだとか。さすがアフリカ三大危険都市(他は南アフリカのジョハネスバーグ、ナイジェリアのアブジャ)の1つだ。
ちなみに『地球の歩き方 東アフリカ 08~09』のナイロビ欄にはページ上部に次のようなことが書かれている。「2007年、12月末の大統領選挙の結果をめぐり民族対立が激化し、暴動や虐殺事件が起きた。十分注意して行動するようにしてください。(2008年2月現在)」(p188)。さらに「とにかくナイロビでは、用事もないのに出歩くことは絶対避けてほしい。」といったことや「ダウンタウンへは決して行ってはいけない」「ダウンタウンには生活の手段を持たない人も住んでいるため、非常に危険をともなう。特に旅行者は誰ひとり歩いていない。いつ、どこで強盗、殺人事件が起こっても、まったく不思議ではない。」などと書かれてある。そのダウンタウンに宿を取っている我々は、やっぱり何か起きたときには自己責任論で散々非難されるんだろうな、なんて思ったりする。
9時頃、宿を出て、まずはATMでカネをおろす。さすがにナイロビ。ATMで苦労することはない。
それから9番のバスに乗り、情報ノートにあったエチオピア行きのバスが出ているという地区へ移動。バスは紫色など原色の色に有名人らしい人たちのペイントなどがされていてけばけばしい。車内では大音量で音楽がかけられていて、隣の人としゃべるにも声を大きくしないといけない。車体自体はそれほどおんぼろではなかった。運賃は25ケニアシリング(約30円)。運転手は盛んにクラクションをならし、客の呼び込み担当は入り口のステップに立って、行き先を連呼しながら客をつかまえる。
道は渋滞していてなかなか先に進まない。1時間ほどでようやく目的地に到着。混んでいなければ20分くらいの距離だった。
バスを降りてから情報ノートに書いてあった情報を元にエチオピア行きのバス乗り場を探す。バスが走る通り沿いには露店がいろいろ出ていてパイナップルやパパイヤの切り身売りの人から服や靴下を売る人、ネクタイ、ベルトなどを売る人などいろいろ。
辺りをきょろきょろしながら情報に合致する看板を探していたら発見。工事用の壁にやや隠れて、その看板があった。舗装されていない石だらけの道を歩く。この通り沿いにも商店が並んでいる。それらしきものは見当たらない。もうひとつ向こうの通りかと横切る道路をひとつ渡ってまだまっすぐ行くとそれらしきトラックとバスが路上に止まっていた。バス会社のものらしい看板もある。それにしてもなんでこんなところからなのだろう。駐車場も何もなく、路上にバスやトラックを止め、そこから客が乗るようなスタイルになっている。近くで立ち話をしていた男の人らに近づき、エチオピアに行きたいんだけどと聞くと、あっちの人に聞けと教えてくれる。そちらに行って同じ事を言うと、1人の人が携帯電話を取り出し電話をかけ、ここでしばらく待てと言う。
しばらく待っていると携帯電話を手に持った男が現れる。彼にエチオピアとの国境のまちに行きたいのだがと告げ、バスの頻度と運賃を尋ねる。バスは週に3本くらいしかなかったが、トラックは毎日午後発があるという。運賃は2000シリング(約3000円)だと言う。予約をするかと聞かれたが、予約金を払わないといけないようなのでやめ、とりあえずは情報を入手しただけでここを去る。
来た道を戻ってバスが通る通りに出る。朝飯を食っていなかったのでバスを待っている間に道端のキャッサバ焼きとパイナップル4分の1かけを買って歩き食いする。それぞれ値段は20シリング(約30円)。
乗ってきたものと同じバスに乗り込み、市街地を目指す。帰りもやや渋滞。
途中、市場の近くを通りがかったので、予定を変更して市場に行くことにする。A君も一緒にバスをおり、カリアコーマーケットを見て回る。ぼくとしては冬の中央アジアに備えて冬用のジャケットが欲しかった。ナイロビのマーケットにはいわゆる先進国からの援助物資である中古服が出回っており、けっこうしっかりしたジャケットを安く買うことができると聞いていた。なので、こうして市場に来てみたのだが、カリアコーマーケットには革ジャンはいくらでもあるものの、いわゆるスキーや登山でも使えるようなジャケットは売ってなかった。市場内にはなめされた革があり、それを使って縫製作業をしている人たちもいた。
歩いていたら店のおじさんが何を探しているのかと話しかけてくる。なのでジャケットを探していると言うと革のジャケットをあれこれと薦めてくるが、にこやかに却下する。
ここが一番大きなマーケットだと思っていたぼくはけっこうしょぼいのにがっかり。青果物などはなく、もっぱら服や工具の類ばかり売っていて、日曜だからか閉店しているところも多い。しょうがないのでここで買うのはあきらめて、もう1つ大きいらしいギコンバマーケットというところに行くことにする。
持ってきたガイドブックの地図を見てギコンバマーケットの位置を確認。二人で歩いて行く。
15分ほど歩いたところで賑やかな通りに出る。露店が通りに並び、通りから入るとずっと奥まで店が並んでいる。中に入ってみると服が山のように盛られてあったり、所狭しと陳列されてあったり、とにかく量がすごい。服のほかにも靴や道具の類などもあったが、行ったところがたまたまそうだったのか服屋が延々と続いていた。道幅はすれ違うときには肩をよけないと通れないくらいの幅しかなく、路面は土。排水施設がないため水がたまっており、足元を気をつけないとぐちゃぐちゃになってしまう。
噂どおりよく見るブランド物の服や靴、ジャケットなどが売られていた。ここにはスキーや登山用品店においてあるようなしっかりした防寒服もあった。二人であれこれ物色。それぞれの目的の品を探す。
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改めて防寒服を眺めるとやっぱり持ち運ぶには嵩張ることに気がつく。値段を聞いてみるとたいていが20~30米ドル程度。たしかに安いが、ここで買うにはちょっとまだ先が長い。というわけで冬物ジャケットはやめにして、長袖のシャツに目的を変更。持参していた長袖のシャツは袖を引っ掛けて破れたりして、地元の人にも新しいのを買えと言われるような状態になっていた。なのでここで奮発して新しいの(と言っても中古だが)を買うことにする。シャツばかり売っている店をまわり、山盛りになっている中からいいものを探す。これがけっこう大変。片っ端から服を広げ、サイズやポケットの有無などを確認する。30分ほどその作業をしていただろうか、2~3着買ってもいいようなものを発見した。長袖のシャツを2着と半そでシャツ1着、カッパ代わりにもなりそうなウィンドブレイカーを1着購入。シャツは1着20シリング(約30円)、ウィンドブレイカーは50シリング(約80円)だった。
A君もいろいろと発掘したようでいくつか服を買っていた。
マーケットはまだまだ奥深かったが、買い物で疲れたこともあり、もう街のほうへ戻ることにする。
適当に街の方向に向かって歩く。
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途中、人が多いバスターミナルみたいなところに差し掛かる。バスターミナルの周りには青空食堂がいくつもあったので、そこで昼飯を食べることにする。店先には石炭あるいは木炭を使った七輪が並べられその上に鍋がかけられている。その鍋の中や周りで食べている人の皿をのぞいたりしながらどこにしようかと迷う。で、結局は話しかけてきた店で食べることにする。道端に置かれたケツが落ちそうな細いベンチに座り、ホーロー風の深皿に盛られた豆野菜スープを食す。基本はトマト味で小豆色の豆にたまねぎ、トマトなどが入り、一番上にはアボガドがどかっと盛られている。ご飯も頼んだつもりだったが、ご飯は出てこず。見た目はかなり適当だが、味はそれほど悪くない。2人とも完食。A君は意外にうまかったと言っていた。
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ちょっと腹が膨れたところで、また歩いてまちへと向かう。そしたら今度は新品の服市場を発見。そしてその近くにチャパティ(厚手のクレープみたいなもの)とチャイ(ミルクティー)を出している屋台をいくつも見つける。さっきの食事だけではいまいち腹が膨れなかったので、2人してチャパティをつまむことにする。チャパティは1枚20シリング(約30円)、チャイは1杯15シリング(約25円)。チャイは例のように甘いがなんとなく落ち着く。
そして再び歩き始めたら今度は果物市場を発見。ぼくはアップルマンゴーが気になっていたのでアップルマンゴーがないか探す。マンゴーは西アフリカにいるときに散々食べたが、アップルマンゴーはまた味がぜんぜん違うと途中であった旅行者に聞いた。それならば食べてみねばならぬと思い、探すのだがあいにく今は旬ではないため市場のどの店にも置いていなかった。
その代わりではないが、ここの市場にはフルーツの屋台があり、地元の客でけっこうにぎわっていた。プラスチック製のお椀のような容器にパパイヤ、スイカ、バナナ、アボガドなどのフルーツが盛られ、1杯30シリング(約50円)。けっこうな値段だが、あれこれフルーツを食べられるということを考えれば安い。A君も気になるというので、ここで食後のデザートとする。やっぱり果物はうまい。
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そこからまちに戻る途中にも道端に露店があり、あっちにふらりこっちにふらりしながら帰る。途中でぼくは石鹸1個(20シリング≒30円)と南京錠1個(100シリング≒160円)を買う。南京錠は意外に高い。
結局20分ほど歩いたら市街地に戻った。最初は宿の位置と現在地の位置関係がわからなかったが、そのうちわかるようになる。日曜日ということでか商店街は人がいっぱい。スーパーなどにも客がおおぜい詰め掛けている。店舗の数、建物の数、人々の服装からもナイロビはアフリカ有数の都市なのだということがわかる。
ぼくは宿に戻る前にネット屋へ。宿に近い5階建てのビルの中は、そのほとんどの店がネット屋になっていて、店によって多少値段が違う。適当に店に入って使ってみると、まずOSがWindowsでないのに驚く。何を使っているのかと思って確認したらLinuxだった。これにはけっこう感心したが、肝心の日本語の読み書きができなかったため、最初に入った店は30分で出る。店を変えて試してみると2件目の店は日本語の読み書きができた。利用料は1時間35シリング(約55円)。なかなか安い。2件目の店で1時間ほどネットをして、宿に戻る。
宿に戻る前にふと思い出し、あたりをふらつき近くの食堂でチャパティを4枚買ってかえる。チャパティ1枚35シリング(約55円)はけっこう高い。やっぱり街中価格ということだろうか?
チャパティを買って帰ったのは昨日買った蜂蜜を食べるため。さすがに蜂蜜だけをなめるのはきついのでチャパティにつけて食べることにした。蜂蜜を食べるのはかなり久しぶりだが、なかなかいい味をしている。同宿の人らにも味見をしてもらったが、評判よし。
夜は再び情報ノートを読んだり、本を読んだり、日本人旅行者とおしゃべりしたりして過ごす。
FIN
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