2011年1月4日火曜日

[diary]アレッポからイスタンブールへ(2日目)

アレッポからイスタンブールへ(2日目)

2008/12/1(月) 晴れ
[Aleppo:Syria→Istanbul:Turky]
※レート:1米ドル=1.57トルコリラ、1ユーロ=2トルコリラ
      1米ドル=96円、1ユーロ=118円

・イスタンブール到着
・スウェーデン行きのチケットを購入
・まちをちらっとぶらり

イスタンブールに向かうバスの中。相変わらず乗客は10人程度だったので、隣の席も占領し、小さく横になって寝る。だが、座席から通路の方へ足が出てしまい、それが添乗員らしき人にあたって目が覚める。

少し目を覚まして体勢を変えようとしていたら添乗員が、座席から足をおろすように、というようなことを言う。つまり、座席で横になるな、と。もちろん、彼の言葉はトルコ語なので正確にはわからないが、仕草はそういうふうだった。アフリカだったら座席で横になるなんて当たり前だったのに、トルコは面倒だな。

車内の電光掲示板を見ると時刻は夜中の2時半すぎ。外の気温は2℃とある。

隣の座席が空いているのに横にならないなんて、そんなもったいないことはできないので、当然わからないふうを装いまた横になって寝る。外気温は低いが車内の温度は25℃程度はあったのでブランケットなしでも十分眠れる。

夜が明けた7時頃、バスは小型のパーキングエリアで停車。トイレ休憩。

20分ほど停車後、また走り出す。走り出してすぐに添乗員の若いにいちゃんが飲み物とチョコパイ1個を乗客に配って回る。飲み物はチャイ(紅茶)かコーヒーを選べる。チャイはリプトン、コーヒーはもちろんネスカフェ。発泡スチロールのカップに白湯が注がれ、それと一緒にティーバッグかコーヒーの粉が入ったスティックをもらう。あとは昨日の晩飯が付いていれば50米ドルでも文句ないんだけどなぁ。
送信者 Turky


沿道には2~3階建てのコンクリートづくりの家々が見えたり、ちょっとした林が見えたりする。が、いわゆる村という言葉でイメージするような集落を見ることはほとんどない。

トルコに入って変わったと思うのは緑が多いことと煉瓦色のゆるい傾斜の瓦屋根(四角推)の家が多いこと。アラビア半島に入って以後はコンクリートなどで作られた四角い家(屋根が平べったい)がほとんどだったように思うが、それがトルコでは違う。イメージで言えばよりヨーロッパ的になった印象がある。

しばらくすると右手に大きな湖が見える。湖を見ながら走ること20分ほど。どういうルートで走っているかわからないからこれがなんという名の湖かはわからず。また調べもせず。

風景からはあまりわからないが、標高差がわりとある地域を走っているようで、耳がときおりつまったような状態になり、聞こえにくくなる。

車道は基本的に片道2車線。舗装は申し分なく、揺れは少ない。信号待ちで止まることもない。

10時頃、車線の数が増え、通りの交通量も増える。それから窓から見える建物の数も一気に増える。イスタンブールに入ったらしい。モスクの尖塔が何本も見える。
送信者 Turky


道路が混雑する中、10時半頃、バスはウスキュルダールのオトガル(オートガラージュ=バスターミナル)に到着。ここからヨーロッパ側のイスタンブール(いわゆる旧市街)行きの船が出ているから、ここが終点かと思い、荷物を持っておりようとしたら添乗員から止められ座席に座るよういわれる。

いったん下車した他の客も戻ってきたので、また座席に座る。

そこから遠回りをしてボスフォラス海峡に架かる橋を渡りヨーロッパ側へ。
送信者 Turky


久しぶりに見るイスタンブールのまちは、以前の印象よりも大きく感じる。6年前、2002年の9月にここに来たときは、そこまで大きなまちだという印象は受けなかったが、アフリカや中東の国々を経由して来てみると相当に大きいと感じる。

最近立てられたばかりらしい10階建て程度のマンションが沿道には立ち並び、ショッピングセンターがあり、道路の緩衝地帯などは緑化され、という景色を見ているとやっぱり経済規模や人口規模が違うのだなと感じる。

11時前、バスは巨大なオトガルに到着。ここも日本でいえば大規模ショッピングセンターのような作りのところだった。バス会社のオフィス部分だけでも端から端まで100m以上はありそう。バス会社のオフィス意外にもネット屋や食堂などがそろっている。

バスを降りるとバス会社の人がどこに行きたいと英語で尋ねてくる。スルタンアフメットに行きたいというと、電車の駅を教えてくれ、そこからアクサライまで行き、そこでトラムに乗り換えだと教えてくれる。

一般の駐車場を横断し、地下道を行くとそこが電車の改札だった。自動改札機(と言ってもコインを入れれば回転バーの錠が外れるという単純なもの)が数台並び、自動発券機も2台ほどある。自動改札機で買おうと思い、機械を眺めるがトルコ語ということもあり、何がどうなっているのかわからない。ただ、釣り銭が出てくるところに硬貨が数枚忘れられているのを発見!200円程度だったが、ありがたくいただく。

結局、機械での買い方がよくわからないので人間がいる窓口でコインを買う。1回の乗車に付き1.4トルコリラ(約100円)。

自動改札の細長い穴にコインを入れ、回転バーを押して中に入る。階段を下りてホームへ。

ホームに降りると鉄道会社の社員らしい制服を着た男性が話しかけてきて、どこに行くのかと尋ねてくる。それでまたスルタンアフメットと答えると、アクサライで乗り換えるよう言い、さらに路線図のパンフを持ってきてくれた。なかなか親切。

電車は数分に一本走っているので待ち時間はないに等しい。車内はとても静か。
送信者 Turky


送信者 Turky


送信者 Turky


アクサライで電車を降り、一度改札を出る。が、トラム乗り場がどこにあるのかわからない。英語で話しかけてきたおじさんに聞くと、通りが1本違うようで地上をちょっと歩かないといけないらしい。大きな通りを渡るのに地下道を通る。地下道の出口が2つ合ったのできょろきょろしていると、階段の踊り場で靴下などを売っている少年が声をかけてくる。なので、またスルタンアフメットと言うと、左の階段から上がるといいと教えてくれる。

ここアクサライもちょっとした商店街になっていていろんなお店がたくさん並んでいる。

地上に出て50mほど歩いたところが、トラム(路面電車)乗り場だった。またジェトン(切符代わりのコイン)を1.4リラ(約100円)で買い、トラムに乗る。さっきの電車は空いていたのだが、さすがに旧市街に向かうトラムは満員状態。乗車率120%程度か。入り口付近にも客が立っていたからこれは乗れないかと思ったが、わずかな隙間に大荷物を持ったまま入り込むと意外と中にはスペースがあった。
送信者 Turky


4駅ほど乗って目的の駅に到着。6年前と同じパターン。地理もそこそこ覚えているから迷うことなく、目的の宿に着くことができる。

オトガルに着いてから宿まで40分程度。かなりスムーズに来れた。

有名な日本人宿ということで、ソファがあるリビングには日本人客がいっぱい。ベッドはすべて埋まっているらしいが、リビングだったら4ユーロで泊まれるというので、そうする。6年前に来たときと似たような雰囲気。本棚にはマンガや日本語の本が並び、日本語が飛び交う。そして、リビングのソファでは宿泊客がマンガを読んでいるという構図。

とりあえず今は管理人がいないとのことで、チェックインもできないため荷物だけ宿に置いて、さっそスウェーデンとアイスランド行きの飛行機の値段をチェックしに行く。

スルタンアフメットに旅行代理店が数軒固まってあったので、虱潰し的にまわる。1軒目はスウェーデン経由のアイスランド行きは2500ユーロ。他の代理店でもアイスランドとなるとチケットを扱っていないところばかりだった。なので、スウェーデン行きのチケットのみに絞って聞いて回る。

スルタンアフメットの一部の代理店は店のショーウィンドーにヨーロッパをはじめとする各地へのフライトの値段を張り出していたが、驚くことにロンドンやベルリン、アムステルダムなどが片道50~100ユーロとなっている。そうした値段「+TAX」とあったので実際の値段はいくらかと尋ねてみるとだいたい片道150ユーロでヨーロッパの主要都市には行ける模様。

肝心のスウェーデン行きは往復400ユーロ前後が多い。結局、最安値は往復320ユーロ(片道は250ユーロ)。アイスランドに行くならアムステルダムかロンドンを経由して行った方がチケット代が安く済みそうだったため、ちょっと考え込んでしまうが、ストックホルムにキューバで知り合った人がいるので、予定通りストックホルムに行くことにする。

13時過ぎにはいったん宿に戻り、チェックインする。

それからATMで金をおろそうといくつか試す。トルコリラはおろせるが米ドルやユーロでおろせる機械が見あたらず。しばらく歩き回ってグランドバザール近くで米ドルなどがおろせるATM発見。そこでチケット代などを払うための金をおろす。

米ドルでおろしたところ、20ドル札ばかりが出てきて、かつ数枚は破れ目にテープが張られているようなぼろい札だった。イスタンブールの滞在費用としていくらかを両替しようとしたところ、このぼろいドル札を出したら受け取りを拒否される。つまりは使えない。

なのでATMのあった銀行の窓口に行き、古いお札を新しいものに変えてもらおうとするが、最初に対応した男性社員は無理というようなことを言う。でも、窓口の別の人に聞けば交換してくれるかと思い、窓口に並んで頼んでみると、さっきの男性がやってくる。断られるかと思いきや、そうではなくわりとすんなりと新しい紙幣に交換してくれる。

飛行機のチケットを買いに行く前に腹ごしらえ。5リラ(約350円)程度で食べられる食堂に入る。そこでショーケースの中から指さして料理を選ぶ。パンは食べ放題。これまでの国に比べればイスタンブールは外食費が1.5倍程度かかる。安くて300円程度。ケバブもそれくらいする。安いサンドイッチがやっと100円程度だが、200円以下で食べることができるものはほとんどない。
送信者 Turky


送信者 Turky


ただ、これまでの国に比べると食堂に並んでいる料理の種類が圧倒的に多い。まぁ、ここは観光客が多いからだろうが。中には日本の新聞社がトルコ料理について書いた記事を店のショーウィンドウに張っている店もある。その店の前を通りかかったとき、店のおじさんがその記事を見ろと言い、その記事を見た日本人はだいたいここで食事をしていくなどと言う。確かにうまそうな店なのだが、一品あたり500円を越えるものばかりだったので却下。

そうしてぶらぶらした後に最安値だった代理店に行ってチケットを買う。320ユーロ。往復200ユーロ程度で買えたらと予定していたのに大幅な出費増。チケットを買う度にクレジットカードを作っていればもっと安く買えたろうにな、と思う。が、後の祭り。

それから旧市街のバザールなどを歩いて回る。6年前と変わらない印象。通りによって専門店街になっていて、ある通りは洋服屋ばかり、あるいは下着屋ばかり。それからある通りは猟銃や拳銃を売る店が連なっていたり、本屋や文具屋が連なっていたり。前回来たときの印象そのままで、相変わらずイスタンブールの旧市街一帯は巨大な問屋街っぽいなと感じる。実際に問屋的役割を担っているのかはわからないが、調べてみるとおもしろいかも。イスタンブールの経済構造などを調べたものがあると楽にわかるのだろうけど。
送信者 Turky


送信者 Turky


送信者 Turky


送信者 Turky



16時半には日が暮れてしまう。18時頃には宿に戻る。不覚にも久しぶりのマンガにはまり、夜はずっと読書をするなり。

Fin

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