2009年9月16日水曜日

[diary]イエメンビザ取れず

イエメンビザ取れず

08/10/10(金) 晴れ
[Addis Ababa:Ethiopia]

・訳の分からないビザ申請条件
・ダメな銀行
・送りもの
・スパゲッティ
・久々の日本語

7時前に起床。今朝も涼しい。昨晩もダニにやられたのか、夜中かゆくて目が覚める。

昨日、イエメン大使館に行ったときに守衛のような人が朝は8時からやっていると言っていたので、さっそく準備して宿を出る。

オリンピックの聖火のような格好をした大きなモニュメントがあるところまで行き、その前の通りでミニバスに乗る。イエメン大使館近くまで1.4ブル(約14円)。

バス乗り場には揚げドーナツとチャイを売っている女性がいたのでドーナツを3ブルぶん(2個)買って、朝飯代わりにする。昨日はずいぶん込んでいた道だが、まだ朝早いようで道は空いている。1時間近くかかるだろうと見込んでいたが、20分足らずで目的地にまで着いてしまった。

↓車窓からの風景
送信者 ethiopiq


立体交差している陸橋の下から歩いてイエメン大使館に向かう。陸橋下にもチャイを飲ませる店(といってもテントも何もなく、おばさんが水筒にチャイを入れて持っており、それをコップに注いで飲ませるだけ)があり、そこから上る湯気がなんとも絵になる。
送信者 ethiopiq


5分足らずでイエメン大使館に到着。まだ8時前だったが、一応入り口の閉まっている鉄門を叩いてみる。中からしわしわの年寄りの守衛が顔を出す。英語で中に入れるか聞いたが、彼は英語を解さず。アムハラ語か何かで何とかと言い、しばらく考えて時計を指しながら「three」という。どうもエチオピアンタイムの3時、つまりはヨーロピアンタイムの9時にならないと開かないらしい。昨日は8時だと言っていたのに、まったく当てにならない。

まだ1時間あったので、どうしようかと思い、ズボンのつぎはぎが破れてきていたので、それを修理することにする。針と糸は持っていなかったため、近くの商店に行って、針と糸を買う。併せて3ブル(約30円)。それから大使館近くの小さなカフェで縫い物。チャイとパウンドケーキみたいなものを注文し、奥の座席に座って縫い物をする。この店の女性は英語を解さず。

そんなこんなで時間をつぶし、9時ちょっと前に大使館に行き、ビザの申請所の待合室に行くとすでに3人ほど先客がいた。もっと早くに開いていたよう。

窓口はイエメン人用と外国人用と2つあるが、窓口にいるのはおばさん一人。頭から薄紫色のベールをかぶり、髪が見えないようにしている。

そのおばさんにビザがほしいのだがと英語で言うと、おばさんは早口の英語で日本大使館のサポーティングレターはあるかとか、写真が1枚必要だとか言う。

また、必要な物をさらさらと言う中で27米ドルぶんを両替したことを示す銀行のレシートが必要だという。はぁ? ブラジルビザの場合、銀行でビザ代を振り込みということがあったので、そのことかと確認するが両替を示すレシートがやはり必要らしい。しかも27米ドルという中途半端な金額。

どこの銀行のレシートが必要なのかと聞くと、どこでもいいと言い、付け加えて、27米ドルぶんちょっきりの両替ができるかどうかはわからないなどと言う。なんと無責任な!しかもビザ代は750ブル(約7500円)。エチオピア通貨払いでドル払いは不可と言う。一方で米ドルを両替させといて、もう一方では米ドル払いは不可なんて、勝手もいいところだ。しかもこのおばさん態度も横柄。窓口に一人しか置かないなら、聞かなくてもわかるように張り紙でもしろよな。

まったく腑に落ちない話だが、とにかく今日中に申請しなければ土日が無駄になるので、いらいらしながら大使館を出て銀行に向かう。またミニバスに乗り、中心街に向かう。

しかし今度は大渋滞。ここの大渋滞は車がずっと連なってできるものではなく、途中で無茶なUターンしようとしている車があったりして詰まる場合などが多い。ここもほんの一部を抜ければ、あとはスムーズに走る。

途中、銀行があったので少しでも近いところで両替した方が戻りが早くていいだろうと思い、目的地まで戻らず、そこでバスを降り、その銀行に走る。窓口で両替したいと伝えると、窓口の男性は機械がまだ動いていないからダメだなどとのたまう。やれやれ。

またバスに乗る。乗って数分でまた別の銀行が見えたので、今度はそこに駆け込む。そこでは両替はできるものの釣りがないと言う。つまり、ぼくは10米ドル札と20米ドル札しか持っていなかったため、30米ドルの中から27米ドルぶんだけ両替してもらおうとしたのだが、それは無理だという。領収書だけでも27米ドルで作ってくれと頼むが、できないという。こういうところだけ堅い。使えない。

しょうがないので30米ドルぶん両替することにして、レシートに銀行から一筆書いてもらうことにする。が、今度は両替担当窓口の偽札判断機(と勝手に命名)にぼくが渡した米ドル札が合格せず、結局両替はできず。

そういうわけでまた別の銀行を探す。探しながらだんだんイラついてくる。イエメン大使館のやつ、あんな端数の金額要求するなら自分とこで両替できるようにしろよな、と。ついでに銀行も銀行で1米ドル札くらい持っとけよな!

あたりきょろきょろしながら歩き回り、また別の銀行を発見。そこでまた同じように27米ドルぶん両替できないか尋ねる。が、やっぱり細かいのがないとのこと。しょうがないので、さっきと同じ方式で30米ドル両替してもらってレシートにの裏に銀行の人に一筆書いてもらう。今回は偽札発見器もクリア。銀行の人も対応は丁寧だった。

さて、とりあえずのことは準備できたから再度イエメン大使館へ向かう。そうこうしているうちにお昼近くになってしまっていた。また昼になると昼休みと言って窓口が閉まる可能性もあるので、バスに乗っていながら焦る。

バスを降りたところからイエメン大使館まで早足で行き、また館内に入る。そして、窓口に行く。窓口にはさっきと同じ女性がいた。その女性にパスポートとさっきもらったレシートなど必要書類をそろえて渡すと、例のレシートを見て30米ドルとなっていることに気づき、その瞬間、“これじゃ、ダメだって言ったじゃない”というような勢いで一連の書類を突き返してくる。なので一応説明はしたが、納得せず。そして、そのままプイと別の仕事に移ってしまう。

さすがに頭にキタが、文句を言えば翻意するとも思えないため、ここでイエメンのビザを取ること自体を諦める。だいたい事前に聞いていた話ではイエメンのビザは24米ドル程度と聞いていたのに75米ドルもするってのはどういうことだ? 

次に行くジブチでイエメンビザを取ったという情報はなかったが、まぁ、海を挟んでイエメンとは隣の国だし、ジブチにもイエメン大使館はあるようだからそっちで取れるだろうと思い、ここでのイエメンビザ申請はやめる。それにしても半日を棒に振ってしまった。ため息もんだ。あのイエメン大使館員はなんなんだ!

イエメンビザが取れないとなればアジスアベバにいる理由もないので、明日ここを出ることにする。

またミニバスに乗って宿のある地区に戻り、まずはネット屋に行き、ジブチのイエメン大使館情報を集める。集めた範囲で言うと、ジブチでもイエメンビザは取れそうだった。これで少し安心し、次に日本へ送る荷物を郵便局に出してしまうことにする。船便にしてもけっこうなお金がかかるので、それ用に米ドルからブルに両替する。

宿に戻って中くらいのダンボールに荷物を積み込め、それを担いで宿を出る。ミニバスで行く手もあったが、車内ではダンボールが邪魔になるので歩いて行く事にする。けっこう暑い。

20分ほど歩いて中央郵便局到着。途中、中のショック緩和剤にと地元の新聞を買う。新聞は1部2ブル(約25円)だった。

郵便局の海外郵便を扱っている窓口に行き、書類を記入。ダンボールの口は開いたままだったが、職員がアムハラ文字の入った黄色いガムテープでぐるぐる巻きにしてくれる。さて、問題の送り賃は予定していたよりもずいぶんかかった。荷物自体の重さが8.7kgもあったことがあるが、これで船便代が962.8ブル(約11000円)。あまりに高いので躊躇したが、リュックには余裕ないし、これから中東に入るからいいかと思い切って自分を納得させ、船便代を払う。

これですっきりしたので、またカフェで一服。マキアートという飲み物が3ブル(約35円)で、パインがのったパウンドケーキの1カットが5.5ブル(約60円)だった。その後、適当な店でペットボトルの水1.5リットルを買う。御代は7ブル(約80円)。

ジブチ行きを決めたもののもうちょっと情報が欲しかったので、ここで最初に泊まった宿に情報ノートを見に行く。そしたらテラスに日本人男性旅行者が2人いた。ちょうど情報ノートを持っていたので、声をかけて見せてもらうことにする。

彼らは中東から下ってきたらしく、これから南下するという。日本語で話すのは久しぶり。と言っても1週間ぶり程度だけど。ぼくは中東の情報を、彼らはこれから行くアフリカの情報が欲しかったので、一緒に晩飯に行く事にして、そこで話をすることにする。

二人は別々にここにたどり着いたらしく、一人のほうはここの宿には日本人がいると聞いてやってきたらしい。

晩飯は情報ノートにも書かれていたスパゲッティ屋に行くことになった。彼らにしてみればこれからインジェラばかり食べないといけないからアジスアベバにいるうちはそれ以外のものを食べていたいらしい。

その店はけっこう混んでいて、ヨーロッパ系の人もちらほら。ぼくらはテーブルを囲み、ミックスジュースやスパゲッティなどを注文。ちなみにスパゲッティトマトソースは16ブル(約180円)だった。
送信者 ethiopiq


送信者 ethiopiq

その後、店を買えてティータイム。そこではぼくはピーナッツティーを飲む。お値段3ブル(約35円)。かすかにピーナッツの味はするが、なんだか中途半端。あまりうまい飲み物じゃない。

話をしていると一人は明日明朝にバスに乗って別のまちに移動するという。ぼくも明日は明朝のバスなので、じゃあ、一緒にバスターミナルまで行くかとなる。明日、宿を出るのはまだ暗い4時頃だし、タクシー代も一人ではちと高いので、こういうのは助かる。

明日は早いこともあり、早めに切り上げる。

宿に戻って1泊分の宿代(63ブル≒700円)を払い、受付の女性にタクシーを1台明日の朝に待機させておくようお願いする。

部屋に戻って明日の朝すぐに出られるように準備をしてから就寝。


Fin

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