08/10/19(日) 晴れ 涼しい 20~25度
[Sana'a:Yemen]
※レート:1米ドル=200イエメンレアル、1ユーロ=270イエメンレアル
・オマーンビザ申請&取得
・ガムテープ
・飛行機のチケット調べ
・サウジアラビア大使館へ
・イエメンブックショップを探して
・オールドサナアをぶらり
久しぶりに熟睡。サナアの夜は涼しくてよろしい。エチオピアのように虫さされもなし。蚊もいない。
ジーパンは一晩で乾いていた。おそるべしサナアの乾燥度。ちなみに手持ちの温度・湿度計では朝の気温22度。湿度は3%ほど。温度は合っていると思うが湿度が信じられない。
8時過ぎに宿をでて、オマーン大使館に向かう。外は風が若干あることもあって、部屋にいたときよりも冷える。この時間、開いている店はまだまだ少なく、道路を走る車も少ない。
歩いて20分ほどでオマーン大使館に到着。ビザを申請する小部屋に入ると昨日とは違う若い男性の担当官が窓口にいて、アラビア語で話しかけてくる。聞き返すと英語でアラビア語はできないのかと訪ねてくる。
ビザがほしいというと、A5程度の小さな記入用紙をくれる。それを記入。そして、パスポートのコピー1枚と証明写真1枚、21米ドルをパスポートと一緒に提出。てっきりその場で発給してくれると思っていたのだが、受け取りは12時半とのこと。なので、それまであたりをふらつくことにする。
ふらふらと歩いていると文房具屋を発見。2階建てのビルで品ぞろえも豊富。計算機と手帳をなくしたので、ここで買うことにする。計算機はカシオばかり。300リアル(約150円)からある。が、安いのは電池のみ。太陽光パネルがついているものは500(約250円リアル)以上する。
店内を見て回ると目に付くのが漢字。中国からの輸入品がだいぶある。他にハングル文字が入った消しゴムやドイツ語が書かれたノートもある。
驚いたのはガムテープがあったこと。これまで中南米、アフリカとちらちらとガムテープがないか見ていたのだが、いっさい見ることがなかった。あるのはビニールテープ(セロテープ)の大型版(ガムテープサイズ)ばかりで紙製や布製のガムテープは見たことがなかった。だからガムテープは日本だけで流通しているものかと思っていたのだが、ここで発見。ガムテープの包装ビニールには日本語の文字が入っている。
それからポケットサイズの手帳をここで調達。レバノン製で良さそうなものがあったので、これを購入。他にサイズが違うのを2つ。計3種類の手帳を書う。それぞれ25リアル(約15円)、80リアル(約40円)、150リアル(約75円)。
それから通りがかりの小さな食堂的カフェで朝食。小さく薄っぺらいナンを揚げたもの2つとチャイを1杯。揚げたものは甘みのないドーナツのような味。チャイは例のごとく甘い。ショウガは入っていないのか、ぜんぜんその味はしない。こうした揚げパンとチャイを食べさせる店がちょこちょこあり、どこもそこそこ客が入っていた。
その後、大きな通りに出て、その通りを見学。旅行代理店がたくさんあったので、そのうちの1軒で飛行機代を調べる。サナアからエジプトのカイロへは片道235米ドル、ドバイからカイロへは200米ドルとのこと。
それからスーパーマーケットがあったので、見学。品ぞろえは豊富。冷蔵庫も冷凍庫もちゃんと動いている。コーヒーの棚は6~7割方がネスカフェの商品で、イエメン産のコーヒーは5段ほどある棚の一番下に陳列されていた。米はインドからのものが大量に売られていた。
その後、ふと思いついてサウジアラビア大使館に行く。スーパーマーケットから歩いて20分ほど。サウジの大使館はオマーンのそれと違ってでかく、物々しかった。3mほどの壁の上にさらに有刺鉄線が張り巡らされており、入り口付近には迷彩服を着た兵士が5人ほど。連射砲(マシンガンの大きなやつ)が備え付けられたジープが2台道路に面して止められており、それぞれに兵士がついている。
門の近くに行くと迷彩服を着た一人の兵士(なのか警察なのかはわからない)が笑顔で寄ってきて、用件はなんなのかと片言英語で聞いてくる。ビザがほしいというと、今日はもう終わったから明日の8時に出直して来るように言われる。時計を見ると12時をすぎようとしているところだった。
ビザの受取時間が近くなったので、再びオマーン大使館へ。
12時半に大使館に着いたのだが、窓口の人はしばらく待つよう合図をしてくる。しょうがないので椅子に座って待つ。テーブルの上に雑誌が数冊置かれてあって、うち1冊が『Yemen Today』という英語雑誌だったので、それをぱらぱら見る。アバヤ(ブルカ)のデザイン競争の話やジプチからイエメンに橋をかけようというプロジェクトの話などが書かれている。
中でも目を引いたのがYemen Bookshopに関する記事。この本屋のオーナーは20代だかでYemen Bookshopという輸入本を売る本屋を始めたらしい。イエメンに外国の本を紹介することで、もっとこの国の人に世界のことを知ってほしいというのが狙いだったよう。彼は、そのことでイギリスのアントレプレナー(起業家)に関する賞をもらったらしい。その記事の中で彼は、昨年?(In the past year)、中東全体で出版された本の点数は5000点でイギリスのそれは10万7千点だったという数字を挙げ、もっと様々な本を人々が読んでほしいというようなことを語っていた。出版点数が中東全体で5000点というのは驚き。
結局、パスポートを受け取ったのは13時。ビザがアラビア語だけでかかれていたので、窓口の人に有効期間を念のため確認する。1ヶ月有効とのこと。
それから中心部に向かって歩く。途中で昼飯。タイル張りの10畳ほどの小さな食堂。入り口でぶつ切りにした魚を揚げていたので、それを食べることに。魚のぶつ切り4かけらとホブズ(パン)、トマトとネギか何かのペーストで600リアル(約300円)。魚はやっぱり高い。
それからさっき雑誌で見たイエメンブックショップに行こうとネット屋で調べる。が、店自体のホームページは見あたらず、わずかに通り名とかがわかったが、手持ちの地図では場所を確定できず。似たような名前の通りが地図にあったし、中心街にあるだろうと思い、それを当てにふらついてみるが、見あたらない。何人かの人に聞いてみても、誰一人店の名前すら知らない。なので、今日の所はあきらめ、まだ行っていなかった旧市街に行くことにする。
旧市街方面に歩いていると左手に城壁のような壁が現れ、その向こうに薄い煉瓦色と白色の建物群が見える。
送信者 yemen |
イエメン門をくぐって中に入ると、すぐそこは広場になっていて、服や生地、数珠のようなものなどを手に持って売り歩いている人たちぎょうさんいた。階段のようなところに座り込んでしゃべり込んでいる男たちも多い。
送信者 yemen |
人の流れに乗って適当に歩く。建物の間の通りは一大商店街となっていて、通りを歩く人々も多い。道幅は2mほどしかない。
売られているものは服が多い。男向けの服屋はイスラムの一張羅の服を売っているところが多い。女性服はアバヤ(ブルカ)を売る店の他に洋風のドレスを売っている店も多い。カジュアル系の服屋はどちらかというと少ない。
送信者 yemen |
他にイエメン特有のベルトと刀を売る店や干しぶどうやナツメヤシを売る店、駄菓子屋のような店なども多い。あるいているとハローと声をかけてくる子どももいる。
送信者 yemen |
白人の団体客がぞろぞろと歩いていたのでどこの国の人かと思ったらブラジルだった。みな60歳は越えていそう。
店があまりない通りまで行くと、そこでは子どもたちが数人でおしゃべりしたりして遊んでいた。カメラを手に歩いていたところ、子どもらが寄ってきて「スーラ、スーラ!」と写真を撮ってくれとせがんでくる。
なので何枚か写真をとる。デジカメの画面で撮った写真を見せると笑いあって、サンキューと言って離れていく。かと思いきや、またすぐに別の子たちが寄ってきて「スーラ、スーラ!」。見ているとこうして寄ってくるのは、だいたい10歳以下の男の子、女の子が多い。
送信者 yemen |
送信者 yemen |
そんなことをしながらぶらぶら歩いていると電球がずらずらと張られた通りにでる。電飾するように建物と建物間に紐を張り、そこに電球がぶら下げられている。なんでこの一部の通りだけこうなっているのだろうかと不思議に思っていたところ、後にこれは結婚式のための装飾であることを知る。宿にあった情報ノートによれば、こうして電球が吊されているところでは近々結婚式が開かれ、電球の下で祝いの宴が繰り広げられるらしい。うまく行き合わせれば歌や踊りで盛り上がっている現場を見ることができるという。
が、この日はそうした場に行き合わせることはなかった。
日が暮れて以降は、宿近くでネットをしたりなんたり。宿のあたりの店は日が暮れてからもかなり遅くまで(確認していないが22時くらいまでは開いているよう)開いているから、通りは明るい。標高が高いところに来たためか、消化の速度が遅く、腹が減らなかったため晩飯は食わずじまい。
Fin
0 件のコメント:
コメントを投稿