08/10/13(月) 快晴 40度
[Djibouti Villa:Djibouti]
レート:1米ドル=175ジブチフラン
・イエメン大使館へ
・使えないATM
・舟を探しに
ここのところの不規則な睡眠のためか、夜2時くらいに目が覚める。
再び起きたのは7時頃。部屋には、正確には隣の部屋とぼくの部屋との間には、天井近くの壁を一部ぶち抜いてエアコンが両部屋にまたがって設置されているため、夜も涼しく眠ることができた。さらに扇風機もあったから肌寒いくらいに感じることも。
部屋を一歩出れば、この時間でもすでにムッとした熱気を感じる。
今日、しなければいけないことなどを頭の中で整理し、それからしばらく日記書き。
8時半頃、部屋を出て、フロントに行く。フロントの英語ができる人に昨日頼んでいたとおり、イエメン大使館に電話してもらい、まだわかっていなかった大使館の場所を聞いてもらう。が、電話がつながらず。
しょうがないのでタクシーに頼ることにする。フロントの彼に相場を聞くとまちなかへはだいたい500フラン(約350円)で、ちょっと遠いとその倍になると言う。高い!
宿の前の通りBlvd du General de Gaulleでタクシーを捕まえる。イエメン大使館を知っているタクシーを捕まえるのに時間がかかるのではと思っていたのだが、1台目で知っているという車を捕まえることができた。値段を聞くと700フランと言う。相場と違うので断るといくらだと聞いてくるので、400フランと言うと500フランでどうだと言ってくるので、それでよしとする。会話は英語とフランス語のちゃんぷる~。
車は北の方に向かって走る。5分足らずでアデン湾が右手に見える道路に出て、さらに5分ほどでイエメン大使館に到着。各地の大使館が集まっているPlateau Serpentという地区にあった。『ロンプラ』アフリカ版の地図にはフランス大使館は載っていたものの、近くのイエメン大使館はなかった。
イエメンの旗がひらめいている建物の前で車を降りる。すると50代くらいの男性が寄ってきて、アラビア語かなにかでなんとかと言いながら握手を求めてくる。なんだかわからなかったが、握手。
彼に英語でビザがほしいと言うと、近くにいた若い男性を呼ぶ。彼は英語を流ちょうに話した。彼の話では大使館が開くのは10時で、ビザを取るにはパスポートのコピー1枚と写真が1枚必要だと言う。値段を聞いたが、わからないとのこと。開館までまだ1時間ほどある。不覚にもパスポートのコピーを持ってきてなかったので、町中にコピーしに行く。
途中、病院の前を通ったところ、ここでも病院の前にはお菓子やチャイやジュースを売っているおばちゃんたちがいた。アフリカではどこに行っても学校の前や病院の前はたいていこうした物売りの人で賑わっている。その中の一軒で朝飯代わりのクッキーを買う。まずい。どこで作られたものかは確認せず。
まちなかまでは歩いて20分ほど。半袖のTシャツの上に薄手の長袖シャツ、それにジーパンという格好をしていたのだが、やはり歩いていると汗がすぐに吹き出してくる。地元の人たちも歩いている人は多いのだが、顔は鼻汗ひとつかいておらず、涼しい顔をしている。また、ここでは男の人が足下まである腰巻き(インドネシアでいうサルン)を着ている。見た目はスカートなのだが、これが涼しそう。女の人は、頭からスカーフをかぶったりしている人が多く、いわゆるイスラム式の格好をしている人が多い。ただ、黒で目のみ出している人は少なく、モロッコと同じようにたいてい色鮮やかな布地をまとっている。
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それにしても、これだけ暑いのは久しぶりだ。西アフリカ以来かもしれない。
昨日も来た中心街に戻り、コピー屋を探す。ネット屋が兼ねているコピー屋があったのでそこでパスポートをコピーする。1枚白黒0.3フラン(約40円)。高い!
それから安い宿を調べるためツーリストインフォメーションに行く。が、今泊まっている宿よりも安いところはなく、どこも6000フラン(約3500円)以上する。ちょっと期待していたのだが、がっかり。
それからATMでカネをおろそうとするが、なぜかおろせず。しょうがないので、ビザ代と宿代用に米ドルをフランに両替。1米ドル=175フラン。
そこから歩いてまた大使館に戻る。通りには大型ワゴンを改造したミニバスが走っているのだが、どれがどこに行くのかわからず。結局、歩く。
10時ちょっと過ぎに大使館に到着。セキュリティチェックなどはなにもなく、すんなりと中に入れる。
さっき来たときに握手をした人は大使館の職員だったようで、その人はぼくを見ると寄ってきて、領事がいる部屋に入るよう丁寧に促す。そして、申請書を持ってきてくれ、ぼくの名前だけは彼が書き込む。
申請書はフランス語とアラビア語の併記。併記と言ってもアラビア語は右から書くので、左端からフランス語で、右端からはアラビア語で書かれている。
マリのビザを申請したときはフランス語で記載するよう言われたのだが、ここではそういうこともなく、英語でOKだった。西アフリカでの経験で、ビザの申請用紙で聞かれる質問はだいたいわかっていたので、フランス語を見ながら埋めていく。
領事の部屋は12畳ほどの広さで、領事が座っている机の他には、申請待ちをしている人たちが座るためのソファがあるだけ。領事は一人だが、きちんと順番も守られ、整然とビザの申請手続きは進む。
ぼくの前に6人ほどビザを申請に来ている人たちがいたが、パスポートからほとんどの人がジプチの人らしいことがわかる。
20分ほど待って自分の番になる。申請用紙とパスポートのコピー1枚と証明写真1枚とパスポートを領事に渡す。領事はパスポートの個人情報部分と申請用紙をしばらく黙って眺め、突然ぼくのフルネームを外国語なまりで呼ぶ。イエスと応えると、また黙って書類を眺める。
そしてホッチキスで書類を綴じ、ビザ代7000フラン(約4000円)を渡すよう言い、お金を渡すと英語で”明日はパブリックホリディなので、水曜日の10時に来るよう”言われる。
ジプチでイエメンビザが取れるかどうかは未知数であったため、受理されてほっとする。
時間は11時前。また歩いてまちに行く。そして宿探しの続き。
中心街にあるCasinoというスーパーの前の路上で果物を売っているおばちゃんたちがいたので、そこでバナナなどを買う。勝手に1kg300フランだからとバナナとみかん合わせて1kgを袋に詰めてくれる。ついでに宿のことを訪ねると、そこの女の子(10代後半くらい?)が、案内してくれるという。
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これは安いところが見つかるかもしれないと思ってついていってみると、たどり着いたのは立派なホテル。守衛のような人に1泊いくらか訪ねてみると100米ドル以上する。
なのでその守衛のような人に安い宿はないかと訪ねてみる。すると彼はジプチホテルが安いという。値段を聞いてみると5000~6000フランと言う。ぜんぜん安くない。彼女には礼を言って、別れて探すことにする。
なお、彼女と歩いているとき、おっさんら数人が”チャイナ”などと言ってきた。そのとき彼女は、あの人等は頭がおかしいというような仕草をして”Me don't like"と言う。
ジプチホテルを捜し当てたもののやはり宿代は高く、1泊6300フラン(約3500円)。
安い宿がないか市場近くの通りもふらついてみたが、それらしきものは見つからず。チェックアウト時間の12時も近づいていたので、安宿探しはあきらめて宿に戻る。
いったん部屋に戻ってから、今度は舟を探しに港に行くことにする。
港の方に向けて歩く。昼飯でも食べようかと市場周辺のまだ通っていない通りに入ったときホテルと書かれている看板を発見。フロントに行き、値段を確認すると一番安い部屋が3500フラン(約2200円)。今の宿よりも1000円近く安い。
チェックアウト時間の12時は過ぎていたものの、値段を聞いてすぐに宿をここに変えようと、来た道を急いで戻る。宿のフロントでこれからチェックアウトできるかを訪ねると大丈夫だと言うので、荷物をまとめてチェックアウト。
リュックを背負い、汗をかきかき、新しい宿に移動。3500フランの部屋は5畳ほどの部屋で、ベッドが1つあるだけ。天井には扇風機付き。あとコンセント付き。窓はない。暑い。共同のトイレとシャワーは狭いものの、とても清潔に保たれているのがいい。
部屋に荷物を置いて舟探しに出る。
港に行く前に飯を食おうと宿の周辺の路地を散策。このあたりの路地は中心部と違って未舗装の土道。服を縫っている店や化粧品店、散髪屋、レストランなどがある。目を引いたのがシャワー屋。50フラン(約30円)ほどで水浴びができるよう。ただシャワー屋は排水施設がきちんと整備されていないようで、店の前などは水たまりができていてあまり清潔ではない。
ある路地にはテーブルと椅子が道ばたにずらっと並べられていて、そこでみな食事をしている。調理された料理の鍋も路地に出されていて、盛りつけから皿の洗浄まですべてが路上でなされている。数軒あるそうした路上レストランの1軒に入る。
メニューがないので、適当に300フラン内でよろしくと注文する。すると出てきたのは、まず湯がいた骨付きの肉。牛らしい。でかい。骨込みで500gくらいありそう。それからその肉を湯がいて作ったらしいスープ。これはほんとにゆで汁という感じで、味も塩味だけでそれほどうまいというものではない。それからメインが出てくる。メインはご飯とパスタ(麺)の上にミートソースに似たソースがかけられたもの。
ミートソースはピリ辛でじゃがいものかけらなどが入っている。隣の人の食べ方をみると、ご飯も麺も一緒に混ぜこぜにして食べるよう。フォークなどは使わず手づかみ。水を入れた小さなボールが運ばれてきたので、それで手を洗い、手づかみで食べる。麺はだいぶ柔いのだが、ご飯は胡椒などと一緒に炊いたスパイスライスで、ソースとなかなか合う。量も2人で食べてもそこそこ十分なくらい多い。
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水も出てきたが、念のため飲まず。
なお食事後は、手洗い用の水で手を洗えるようになっている。
食事後、カネを払おうとしたら350フランだと言う。昨日と同じパターン。300だと最初に言ったのに勝手に料金を変えやがる。アフリカの得意技である後出(あとだ)し。プラス30円程度だから払ったけれども。
腹がいっぱいになったところで、港に向かう。
途中、大統領官邸の建物の写真を撮ろうとしたら守衛に見つけられ、咎められる。「Come」と迷彩服に銃を持った若い守衛がどなりたてるので、待っていったら他に3人連れてやってきて、うち偉そうな軍人おじさんはえらい剣幕で怒っている。そしてカメラを取り上げられる。
ちょっとインド系のおじさん警察官は落ち着いていて、英語で何をしているのかなどと聞いてくる。旅行者であること、写真はまだ撮っていないことなどを説明すると、カメラのデータを見せてくれと言うので、カメラを取り上げた守衛からカメラを取り戻し、データを見せる。実際に官邸の写真はまだ撮っていなかったので、特に問題はなし。あれこれの写真を見て、彼はこれはエチオピアの写真か?などと聞いてくる。そして、怒り狂っていたおじさん軍人に、彼は旅行者だなどといって説明してくれる。
結局、カメラも無事戻ってきて一件落着。
それからまた歩いて港に向かう。今日も見事な快晴で、空は青い。陽に当たっているとジリジリと焼けていくような感覚をおぼえる。
Port de Djiboutiと大きな看板が見え、そこの守衛に英語で舟でイエメンに行きたいのだがと伝えると英語が通じ、もう一つ入り口があるからそこでまた聞くように言われる。
教えてもらった道を歩いていき、もう1つの入り口に行く。守衛の警察に同じようにイエメンに行きたいと伝えると、わかったと言い、あそこにいるセキュリティの人に聞けと言われる。教えてもらったセキュリティの人に聞いてみると、英語が通じ、話も通じたが、今は事務所が閉まっているから夕方4時くらいに出直してくるように言われる。
ネットで調べた限りでは、その辺の人に聞けば舟が泊まっている港まで連れていってもらい、そこで値段交渉などをするというイメージだったのだが、港の中に入ろうとしても別のセキュリティに追い出され入ることができず。客船ではないはずだから事務所に行くというのもよくわからなかったが、また出直すことにする。
港近くの路上からワゴン車を改造したミニバスに乗る。隣の白髪交じりのおじさんが、握手を求めてきて、陽気な雰囲気でなにやらアラビア語で言う。そして、ぼくの頭を指さし、髪を切った方がいいというような仕草をする。これで昨日に続き2度目。
このミニバスの客引き兼運賃集め係の若い男がまたダメな奴で、中心街で降り、500フラン(約300円)払ったところOKというような仕草をして釣りを出さない。そんな高いわけがないので、釣りを出せと言うが、ごまかそうとするばかりでちゃんと釣りを出さない。しかも同じことを地元の人にもやっているから、同じ場所で降りた他の客からも非難轟々。髪を切った方がいいと言っていたおじさんが運賃は0.5フランだと教えてくれ、ぼくが受け取った釣りをみて、それじゃおかしいと言って、客引きにちゃんと釣りを出すよう言ってくれる。結局、ちゃんと釣りをもらうのに5分くらいかかる。まったくどうしようもない。
1時を過ぎたことでいろんな店は閉まり始めた。外にいるのも暑いので宿に戻って一時休息。それからネット屋でネットをする。1時間約200円。
4時前にまた港に行く。今回乗ったミニバスの料金係はまっとうな人ですんなりとお釣りをくれる。
さっき話をしたセキュリティの人がいたところに行ったところ、その人がいない。別の人にイエメン行きの舟について聞いてみたが、アフターと言うだけで話が通じない。しょうがないので、また警官などに聞いて回り、なんとかイエメン行きの船会社の事務所を見つけることができる。が、午後は開いていないとのことでまた出直すことに。
中心街に戻る。今回乗ったミニバスの料金係はまたも嘘つきだった。
中心街に戻って、フルーツジュース屋で一服する。その店には白人が10人以上たまっていて、ほかと異質な雰囲気。ジュースは小さいサイズが200フラン(約130円)と高い。エチオピアならその半額だったのだが。アボカドジュースが飲みたかったのだが、なかったためメロンジュースを飲む。うまい。
それから市場周辺の路地をほっつき歩き、晩飯探し。布地屋や化粧品屋が並ぶ通りには露店が並び、そこでも化粧品などが売られている。
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その露店街の一角に揚げ物屋5軒ほど連続して並んでいるところがあった。金属製などのお盆に3種類ほどの揚げ物を乗せて売っていて、その場で食べることができるよう、小さな椅子も用意されている。ここで揚げ物を食べているのはなぜか女性ばかり。持ち帰りと違うのは、ここで食べるときには店側が用意したチリソースを使えること。
ぼくも女性たちに倣い一軒の揚げ物屋の前に座り込む。英語もフランス語も通じないので、適当に100フランぶんというような仕草をすると伝わったようで、店の男の子はオッケーと言うような仕草をする。その店には揚げ物の他に湯がいた小型のじゃがいももあった。じゃがいもを頼むと少年が皮を剥いてくれる。そして、それをチリソースに付けて食べる。揚げ物も適当につまんで食べる。揚げ物はエチオピアで売られていたものとほぼ同じ。
食べていると7歳くらい子どもたちが周りに集まってきて、右手を出し、何かくれという仕草をする。総勢7人ほど。この店に来る前に買った揚げ物を適当にあげる。が、それだけでは満足せずにまだ手を出してくる女の子もいる。店の少年が何やら言っておっぱらう。ストリートチルドレンなのかどうかはわからない。見る限りでは服装もこざっぱりしていたからそうとは思えなかった。
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それからまたふらつく。ジプチでは新鮮な魚が食べられるとどこかで読んだので魚を食いに行く。レストランの中には魚の絵を書いて、魚が食えると示しているところがあったので、そこに入る。魚を食べたいというと魚だけで300フラン(約200円)もするという。予想外に高かったが、試しに頼む。300フランは魚に、200フランはその他にというふうに注文したのだが、出てきたのは焼き魚とインド式に近いナンのみ。焼き魚はともかくナンだけというのはがっかり。焼き魚は唐辛子ソースか何かを塗りながら焼かれたようで、ピリ辛味。中型のタイくらいの大きさ。まぁまぁ。ナンはうまいのだが、これだけというのが寂しい。
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がっかりしながら店を後にし、宿に戻る。
まだまだ夜は始まったばかり。部屋に戻っても表の通りから音楽が聞こえてくる。宿の向かいに音楽屋があって、そこでは大音量で音楽がかけられている。テンポのいいアラブチック、インドチックの音楽が夜中近くまで聞こえていた。
Fin
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