2008年6月12日木曜日

宿替え、人気(ひとけ)のないまち

08/05/25(日)

・晴れ
・上野山荘へ移動
・人気のないまち

7時過ぎに起きる。明るければ湾がきれいに見える窓からは、まだ月といくらかの星が見えるのみ。それにしても、この部屋は暑い。30度近くありそうだ。夜中暑くて何度か目が覚めた。

おかげで洗濯物の方はビシッと乾いている。しばし日記書き。

8時を過ぎてうっすらの海の奥が明るくなり始める。だが、すっかり明るくなったのは9時頃だった。

ここウシュアイアには日本人が経営している宿があり、そちらに宿を移ろうかと考える。宿宛てにはプエルトモンにいるときにメールを出したのだが返事が来てなかった。もしや冬季は休業しているかもしれないという考えもあり、とりあえず開いているかを確認するために宿まで行くことにする。

着替えて外に出る。それほど気温は低くない。5度くらいか。日曜ということもあってか、まったくと言っていいほど人気がない。海岸沿いの通りに行くと、車はそこそこ通るが歩いている人は見渡す限りゼロ。

この辺をバスが走っていないかとバスを探して歩く。駐車場に一台の大型ワゴンが止まっていたので、とりあえずその車に乗っている人に聞く。その女性に宿の住所を見せ、ここに行くかと訪ねると、この車は国立公園に行く車だからここには行かないと言う。そして、そこに行くならコレクティボだとさっき歩いていたMaipu通りの方を指さす。

駐車場近くにコレクティボ乗り場があったので、そこで待つ。これまでの国ではコレクティーボと言うと15人乗りくらいの大型のワゴンが相場だったが、ここでは違った。立派な小型のバスがそれで、もちろん客引きの人などは乗っていない。

運転手に行きたい通りを言うと、これは行かないと言い、2区画向こうの通りで待つよう言われる。それで坂道を2区画分のぼり、Deloqui通りでコレクティーボを待つ。

が、なかなか来ない。10分待っても20分待っても来ないので、これでは宿のチェックアウト時間の11時に戻って来れないこともあり得ると思い、奮発してタクシーに乗ることにする。

幸いタクシーはすぐに見つかる。乗る前にこれまでやってたように、行き先を見せいくらかかるか聞くと、運転手はメーターを指さしてこれで決まるからというようなことを言う。

そうかそうかと思い、タクシーに乗る。昨日は暗くてよく見えなかったが、まちを出るといくつもの山がけっこう近くまでせまっている。どの山もせいぜい1000mほどだが、すっかり雪をかぶっている。

宿までは10分ほどで到着。料金は9ペソ(約400円)。あたりは中心部とは違って木造の1軒屋が立ち並んでいて生活感がある。

宿のベルを鳴らす。しばらくすると白髪のおばあちゃんが出てくる。部屋が空いているか聞くと、大丈夫とのこと。なので、すぐに宿に帰ってチェックアウトすることにする。

さすがに帰りもタクシーとはいかないので、近くのコレクティーボ乗り場でバスを待つ。ここでもなかなか来なくて20分ほど待ってやっと赤いラインの入ったコレクティーボが登場。先払い制で運賃は一律1.5ペソ(約40円)。やっぱり安い。

コレクティーボの乗り場には風や雪をよけることができる立派な小屋がたっているが、その乗り場からではなくても、適当に手を挙げれば止まって客を乗せる。

宿の近くで降り、部屋に行き、荷物をまとめる。11時前にチェックアウトでき、一安心。一泊分の宿代34ペソ(約1200円)を払い、またコレクティーボ乗り場に行く。幸いここのコレクティーボは、チリ同様たいして込んでいない。それだけみんな車を持っているということなのだろう。これが大荷物を持っている者にとってはありがたい。

幸いなことに今度はたいして待つことなく、コレクティーボをゲット。11時半頃には宿に着く。

宿は木造の宿。トイレ、シャワーは共同で部屋は2人部屋を一人で使うことに。荷物をおいて、おばあちゃんの部屋で宿帳に記入。

出身はどこかと聞くので宮崎だというと、珍しいねぇ、と言われる。おばさん曰く、九州と東北の人はほとんど来ないらしい。もっぱら東京や千葉などの関東圏と大阪周辺などが多いらしい。

共同の台所やリビングには、ここに泊まった人たちの写真が何枚も張られている。さらに思い出ノートなるものもあり、そこにはここに泊まった人たちの感想が書かれてある。

また、日本語の本も100冊くらいはあって、中には最近の旅行者が置いていったらしい今年3月に出た女性のファッション雑誌(もちろん日本の)もある。

そうしたものを一通り見てから、昼過ぎに宿を出る。まずはバス会社探し。コレクティーボに乗ってまちの中心部に行く。バス会社にたどり着く前にピザ屋で昼食。アルゼンチンはイタリア系の移民が多く、ここのスペイン語はイタリア訛のスペイン語であるほど。それならピザもうまかろうと思って、入ってみる。

値段は16~40ペソ(約600~1500円)。20種類くらいある。安い19ペソのピザを頼む。店のおじさんは愛想がよい。ここの子どもなのか12~13歳くらいの男の子は、なぜかこちらをちょろちょろと見ている。テレビではサッカー中継。

ピザはでかかった。直径30cmはある。おもしろいのが、木のプレートとフォークとギザギザナイフが付いて出てきたこと。どうもここではピザは、木のプレート(半径15cmくらいの円形)に切り分けられたぶんをとり、フォークナイフで食べやすいサイズに切って食べるらしい。なお、タバスコはなかった。

満腹になったところで、バス会社探しを再開。ガイドブックの地図を見ていたがよくわからないので、インフォメーションに行き、そこで地図をもらい、さらに地図上にバス会社の位置を記してもらう。

それを持ってバス会社へ。バス会社のオフィスは小さいところだったが、表に時刻表が出ており、中に入ると料金表も貼られていた。なので、特に口頭で聞く必要なし。

港の方には船のツアーを出しているエージェントのオフィスが集まっていて、5組くらいの観光客が一部のオフィスに集まっている。ここから船に乗ってビーグル水道を通り、ペンギンやアザラシのいる島を見て回るらしいが、やっぱり値段はある会社なんかは130ペソ(約4000円)もするから冬場でも十分高い。

ぼくはまたふらふらとまちに戻り、コレクティーボに乗って宿に戻る。まだ16時過ぎと明るかったので、宿方面に行くコレクティーボの終点まで行く。一軒家の多い地域だと思ったが、一部には10階建てくらいのアパートが集まっているところもあった。また、郊外型のスーパーがあるかとも思っていたが、少なくともルート上には小さな商店がたまにあるだけでスーパーのような店はなかった。

宿に戻ってからは部屋で過ごす。

Fin

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