2008.4.4(金)
明日はコスタリカに移動するので、今日がニカラグア最終日。この日も朝は蒸し暑かった。やっぱり5時半前には目覚め、ハンモックでゆらりゆらり。
ここに来てからは日課の写真のアップとデータ転送を7時頃からまたやる。XDカードからパソコンに移して、そこから自前のハードディスクに移しているのだが、カードからパソコンに転送するのがえらく時間がかかる。
9時前に宿を出て、市場でパパイヤとパイナップルを朝飯代わりに食い、マナグア行きのバスターミナルに行く。この時間帯は混んでいるかと思いきや、すっからかんの空き状態。これじゃあ、人が集まるまでにけっこう待つなと覚悟する。
しかし、一応定期的に出発しているようで、9時過ぎにはバスは出る。一度来た道を通って、マナグアへ。今日や曇り空で日差しがないぶんやや涼しい。さっそくうとうとする。なんだか乗り物に乗ると必ず寝るようなクセがついてきている。
バスは1時間ほどでマナグア入り。メトロセントロ(ショッピングセンター)が角にある交差点では、車いすに乗った人が、それを押す人と一緒に赤信号で止まる車を回り、カネを乞う。バスに乗ったまますれ違うとき、車いすに乗ったおじさんは、すれ違いざまにこちらを見て、チノと言う。
メトロセントロの交差点を左に曲がると、右手に農業系らしい大学の入り口があり、農産物売場が隣に見える。また、その入り口手前にはゲバラの模様が入ったオブジェがある。ゲバラは久々。たぶんキューバ以来だ。
バスはUCAの前のターミナルに到着。皆降りる。ぼくはさっきの農産物売場とゲバラのオブジェの写真を撮りに来た道を戻る。
農産物売場と思って入った店には、農産物は少ししかなく、しかもだいぶ日がたって悪くなっているように見える物ばかりだった。オーガニックで作っているというコーヒーのコーナーがあったのが目に付いたくらいで、あとはまちの商店とあまり変わらない。時間帯と立地の問題もあるのだろうが、客は誰もいない。
そこから歩いて、マナグア湖近くにある博物館を目指す。途中、まわりは道路とそれに沿って設置されている看板ばかりで建物はほとんどない。歩道を歩いている人もいない。
少しして左手に見えた広場では、野球をしていた。中米ではサッカーよりも野球が人気があるんのはニカラグアとパナマらしい。その片鱗は一昨日野球場に集まる人にも見て取れたが、実際に野球をしているのを見るのははじめて。でも、じっくりとは見ずに素通りする。
坂道を上ると湖が見えた。ため池かと思ったが、ガイドブックによるとティスカナ湖という湖らしい。けっこう大きい。
湖にぶつかって左に曲がり、また歩道を歩く。
5分ほど歩くと右へ曲がる。すると正面奥にマナグア湖が見えた。歩いている通りは幹線道路のようで、車がバンバン行き交う。歩道を歩く人も増える。なんで急に歩道を歩く人が増えたかと不思議に思っていたが、すぐに右手に病院が見えてきた。病院の入り口には屋台や果物売りの人たちが5軒ほどたっている。
その前を通り、ボリバール通りを一路マナグア湖の方へ向かう。人は閑散とし、だだっ広い空間だけが広がる。右手には植物園らしき建物。
それを過ぎた交差点の壁には面白い壁画があった。横幅10mはあろうかという壁画で、バナナから銃が作られ、その銃で人々が争いあっているというような絵が描かれている。写真を撮っていたら、通りすがりのおじさんが、声をかけてきて、こっちの角度から撮るのもいいというようなことを言う。
その先に行くと左手には広い広場が見え、そこに黒いテントが居並んでいるのが見える。それぞれのテントには旗が立てられており何かの略称なのだろうか、三文字のアルファベットが入っている。
テントが家なのか、それとも抗議や何かのためのものかはわからないが、それぞれのテントに人影が見られたことから、たぶん家ではないかというように思う。近寄りがたい雰囲気だったので、片道二車線の大通りを挟んで反対側の歩道から眺めただけだったが、これはなんなのか気になる。もし、これが路上生活者が集まって暮らしている場所とすればかなりの人数がいることになる。そもそも広場自体がサッカー場の反面くらいの広さで、そこに遠くから見るとびっしりとテントが並んでいる。表に出ている人は数人で、あまり人は見えないが、1つ1つのテントに誰か住んでいるとなれば、100や200じゃ済まないくらいの数だ。
通りをさらに湖に向かって歩く。まずは郵便局で切手を買う。ニカラグアは切手に力を入れているのか、サンディーノなどニカラグアの英雄のみならず、ニカラグアとは関係ないように思えるノーベル賞受賞者やスポーツ選手、レーニンの切手もある。
郵便局内は電気はほとんど点いておらず薄暗い。しかも窓口が切手を買うところと、ハガキを出すところといろいろ分かれていて、最初はどこで買えばいいのかわからず。
それから道路を挟んで向かいの国立宮殿に行く。国立宮殿は共和国広場の1画にあり、その広場には水があれば流れているのであろう、噴水のオブジェなどがある。飲み物を売っている屋台がいくつかあるが、広場にも人は少なく数えられるほど。
広場を横切って国立宮殿まで行くと、宮殿の横にはカテドラルが見える。カテドラルは、一言で言うとボロボロ。建物のてっぺんから下まであちこちに亀裂が入り、もう10年も持たないのではというような外観をしている。これらの亀裂は、1972年の地震の時のものらしく、その後、修復することなく、そのままになっているらしい。崩壊の危険性があるため、入り口は封鎖されており、中には入れないようになっている。
国立宮殿はサンディニスタ革命(ニカラグア革命)の舞台ともなったところで、入り口左手にはサンディーノの写真が乗ったどでかい垂れ幕が貼られていた。
中の1階は博物館となっており、そこを見学する。入り口で入場料を払い中を見る。観覧者はほかになし。面白いのがその展示の構成。遺跡の発掘物からニカラグア国内で発掘された恐竜の骨、具体的な物はないが中米の食文化などを紹介した展示、あとは小学生ぐらいの子が作ったのではないかという人形みたいな物もある一室では展示されていた。いろんなものがごっちゃでその方針がよくわからない。
中米の食文化などを紹介したコーナーは写真と文章だけの展示だったが、写真を見るだけでも面白い。展示の説明はもちろんスペイン語だけなので、ほとんどわからない。
1時間もかからず見終わり、マナグア湖の近くまで行き、それからバスに乗ってロベルトフエンベス市場に行く。
首都ではあるものの湖よりの地域はほとんど人気がなく、宮殿からそれほど離れていない場所にほったて小屋のような家が集まって建っている。
どこに人がいるんだろうと思っていたら、市場だった。ここの市場も建物の中と外回りとに店が立ち並んでいる。服屋や靴屋、果物屋や野菜屋がごちゃごちゃと並んでいて、雑然としている。たいていの市場では、服屋なら服屋ばかりが1画に集まっていたりするのだが、ここは本当にごちゃごちゃ。
細い通路が縦横に走っており、一旦中に入って適当に角を曲がったりしていると次第に元来た方向がどこなのかがわからなくなる。
昼の時間でもあったので、食堂を探して5分ほどさまよい、食堂街を発見。ここの食堂街の特徴はどの店もスープがメインであること。通路に向かって料理を鍋に入れたまま並べている店が多いので、歩いているとどの店がどんな料理を出しているかがわかる。
ぼくは適当に声をかけられた店に入る。適当に鍋をさしてスープを出してもらう。スープは特盛りラーメンに使う器よりもさらに一回り大きな器に入って出てくる。スープだけでも1リットル近くあるんじゃないかと思えるほど。牛か豚かの内臓を使ったスープで、味はベトナム料理などで出る辛くない澄んだスープに似ている。まったく辛くないし、大量に飲んでもあまり飽きない。
内臓部分は20cm四方くらいに大ざっぱに切られただけで入っているので、非常に食べにくい。ホルモンのようにちぎれにくい部分なので、なおさら。具は他にキャッサバと人参、キャベツと緑の葉っぱものが少し。
汗を垂らしながら完食。水分だけで腹一杯になった感じだ。
食べた後、他の店も見て回るとどこもどでかい器でスープを出しており、ある店では日本で言うと子ども用の直径30cm程度のプラスチックの洗面器にスープが入っている。それを大人も子どもも食べている。洗面器で食うのはなかなか豪快というか、ちょっとひいてしまう。こちらでは洗面器としてではなく、食器として売られているのか、ただその店がちょうどいいと食器として使っているだけなのか。
この市場も物は豊富で、電化製品も含めすべての日常生活に必要な物はそろいそうなくらい。こちらは人通りも多く、活気がある。
バスに乗って、グラナダ行きのバスターミナル近くに移動。参考までにメトロセントロ(ショッピングセンター)をのぞく。規模はサンサルバドルよりも小さいが、それでも2階立てでサッカー場くらいの面積はある。サンサルバドルのメトロセントロは平日の昼過ぎでも買い物客でにぎわっていたが、ここは閑散としていて、客はあまりいない。簡単に数えられるくらい。入っている店は他と同じように、電気屋、スポーツ用品店、服屋、本屋、携帯電話屋などなど。
1巡してターミナルに向かわず、メトロセントロ前のバス乗り場からバスに乗ることにする。
バス乗り場に着くとすぐにワゴン型の乗り合いバスが来たのでそれに乗る。後部座席が3列ある15人乗りのワゴン。エアコンがきいており、乗っている人もビジネスマンふうの人が多い。
最初、ぼくの座る座席はなく、助手席の裏に背中合わせになるような形で座らされる。すぐ右手には別の客がいて、すぐ左前には客寄せのにいちゃんがおり、お互い顔が近くちょっと落ち着かない。
そのうち一人の人が降りたので、無事座席に座ることができる。前を見ると助手席に座っていた女の人の頭には、ボールペンが刺さっていた。正確には、かんざしのように、ボールペンが後ろで結んだ髪のところに刺されてある。流行りなのか、それとも仕事などに都合がいいのか。おもしろい。
1時間ほどでグラナダには到着。宿に戻ってからは定例の写真データの整理。まったく時間がかかる。
3 件のコメント:
ハンモック姿似合ってそうw
優乃 さま
どうもどうも。
いやぁ、こっちはハンモックがけっこう日常生活に溶け込んでいていいよ。直で日本に帰るなら買って帰りたいところだけど、日本じゃね、場所がないのがつらい。ぜひそのうちお試しあれ。
ハンモックで寝るようなゆったりした時間が欲しいねぇ
こっち(俺)は忙しくて,寝る間も惜しんでます.
ぷらぷらびとは,どんな感じ?(ほんわかスリリングw?
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