2008年10月20日月曜日

[diary]日本大使館、ルートの練り直し

日本大使館、ルートの練り直し

08/07/29(火)晴れ
[Bamako:Mali]

・ニジェール領事館を探して
・日本大使館
・ルートの練り直し

6時頃起床。同室のフランス人女性は帰国の準備をしていた。聞くとマリには2ヶ月滞在し、1ヶ月は働き、1ヶ月は観光をしていたらしい。詳しくは聞かず。

中庭で洗濯。地面が濡れているので夜に雨が降ったようだ。

しばらく日記書き。

9時半頃、宿を出て昨日開いていなかった近くのニジェール領事館に行く。しかし、今日も開いていない。隣の店の人に聞くと、ここから出ていったと言うようなことを言う。どこに行ったのかと聞いたが、フランス語だからなんと言っているかわからず。ただ、よくわからないらしいことはわかった。

しょうがないので、もう一度、昨日行ったツーリストインフォのオフィスに行く。途中、ジャマイカ色のニット帽をかぶった男とふと目が合い、その瞬間、こいつは話しかけてくるなと思ったらその通りだった。"Hi, my friend"と声をかけてきて、自分はミュージシャンか何かで日本人の友達がいる、などと言ってくる。どうせカネだろうと思い、ノーノーメルシーなどと言いながら無視。しばらく隣を歩いていたが、あきらめたらしくどっかに消えた。

インフォメーションで聞いたところ、知っている人があまりいなく、結局観光用の雑誌か何かに載っている大使館・領事館リストを取り出してきて調べていた。そのリストにはなかったので、ないとの結論。

隣の国の領事館もないというのはおかしいと思ったので、ここは日本大使館に行って聞いてみようと思い立つ。

バマコの日本大使館は今年できたばかりだったため、ガイドブックにも住所等が載っていなかった。そのためネット屋に行って検索。外務省の在外公館リストからマリの日本大使館の住所を探し出す。ネット屋に来たついでにガーナ、ベニン、トーゴから南アフリカに行く飛行機を探す。どれも予想していたよりも高い。8万はする。ブエノスアイレスからマドリッドに飛んだときとあまり変わらない。

腹の調子が悪いので、朝と昼とバナナを食べたのみ。

日本大使館の住所はわかったものの、それがどこなのかわからなかったため、13時前に宿近くからタクシーを拾う。混雑した中心部を通り20分ほどで大使館に到着。どうも大使公邸を現在整備中のようで、敷地内には改装作業をしている人たちが10人近くいた。

大使館がある一帯は高級住宅地のようで、この地区に入る端の袂には線路の踏切バー(?)のようなものがあり、警備員が常駐していた。サウジの大使館もここにある模様。

敷地は広く3階立ての豪邸で裏には小さなプールがあり、温室みたいな小さな建物もある。

入り口の警備員に英語で話しかけるが、フランス語で何やら言う。どうも昼休み時間らしい。

が、建物の中から女性が出てきて対応してくれる。ニジェール領事館の場所を知りたいと言うと、担当の人が今は留守にしているが、わかる範囲で調べてくれるという。

領事館の電話番号はわかったらしいが、そこに電話をかけても出ないと言う。なのでまたしばらく待つ。玄関のところでスロープを造っている左官の仕事を眺めたりしながら待つ。左官道具は日本と変わらない。

30分ほど待った頃、領事担当の人が戻ってきた。その人はぼくが行こうとしていたルートについて、辞めた方がいいという。ぼくはニジェール側を船で下って、マリの東のまちのGaoまで行き、そこからバスでニジェールの首都ニアメに行こうと思っていたのだが、その国境地帯はトゥアレグの強盗団が出るため安全を考えると辞めた方がいいとのこと。

強盗団はカネを持ってそうであればアフリカ人でもアジア人でも襲うらしい。実際、いまヨーロピアンの旅行者がチュニジアの南で捕まって国境付近で拘束されているという情報もあるとか。

そうした話をしているところへ対応してくれていた女性職員が来て、バマコのニジェール領事館は3ヶ月前に閉鎖したという。そのためニジェールのビザはニアメの空港か、陸路なら他の国で取得しないといけないらしい。

大使館の人の対応は終始丁寧。まったく日本的に丁寧だった。

ここでビザが取れないという決定的な情報を得たため、ルートの変更を余儀なくされる。ビザなしでも国境で賄賂を払えば入れるような気もするが、そのカネはけっこう高くつきそうだし、もし入れないとなると待た数日かけてマリ国内を移動しないといけない。そうなるとカネもかかるし、手持ちのマリの2週間のビザでは日数が足らなくなるかもしれない。

そう考えてルートの変更をすることにする。宿に戻って『ロンプラ』と『旅行人』を見ながらルートを考える。

本を見ていると汗がしたたり落ちてくる。部屋には風が通らないためじっとしているとすぐに体が熱くなり、汗が玉となって出てくる。気温は30℃程度なのだが、湿度がけっこうあるのだろう。

しばらく眺めてだいたいのルートを決定。

その後、宿にあった船戸与一の『蛮族ども』を読む。ジンバブエの独立当時を描いたもので、これもおもしろい。長倉洋海の解説もよかった。

腹の調子が悪いため晩飯はなし。なのでマラリアの薬も今日は抜く。ほんとは毎日飲まないといけないらしいのだが。

今日は蚊にやられず。昨日、一昨日と1カ所ずつやられたので1週間後がどうなるか気になる。確率からすればマラリアにはならないだろうが、運が悪ければアフリカに来てたった2回の吸血によってぶっ倒れるかもしれない。

この宿にある情報ノートにもマリでマラリアにかかって危ないところだったという体験談もあるし、手遅れで発症後3日で死んだ日本人旅行者がいたという情報もある。また協力隊員の中でも熱帯熱マラリアにかかり、フランスに緊急輸送されて一命を取り留めた人もいたとか。

こんな病気が身近にあり、それらをかわしながら生きていくなんて大変だ。治療法は確立されているからすぐに治療を受ければ死ぬことはないらしいが、治療が遅れることが多々あり、それがマラリアによる死亡につながっているという。

自前で対策ができればそれなりに被害が防げるのだろうが、対策にはカネがいる。それがネックになっているよう。

その他家の作りや排水なども改善余地は多々ありそうだが、これもカネの問題になるのだろう。

結局、今日は外出したのは日本大使館に行ったときくらいで歩き回ることはせず。どうも排ガスで空気が悪いと外に出たい気がなくなる。

Fin

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