いざ南アフリカへ
08/08/20(水) 晴れ 24-30℃
[Accra:Ghana]
・日記書き
・空港で半日
・中国人との会話
・賄賂とくされ審査官
この日も夜中にオリンピックを見る。
7時頃に起きる。シャワールームで水が出るか蛇口をひねるとやっと水が出た。室内に干していた靴は、まだ完全には乾いていない。幸い昨日の天気予報ははずれて外ははれているから、廊下の壁の上に干す場所を変える。
それからシャワーを浴びる。
そんで日記書き。テレビをつけっぱなしにしていたのだが、この時間3つのうちの1つのチャンネルはCNNのニュースが流れている。ロシアのグルジア侵攻のニュースなどが流れる。ほかのチャンネルはガーナの討論番組のようなものをやっていて、学者か何かが2人ほど司会にふられるとしゃべっていた。
11時までそんなことをして、それから荷支度。すぐにチェックアウトできる状態にしてから、11時半に朝飯も兼ねた昼飯を食いに行く。店は宿の右向かいにある店。ここはいつも客が多い。例のごとく1セディ(約100円)ぶん頼む。ご飯はいっぱいだが、例のカレー汁はほんのちょっと。肉がひとかけとキャベツ、人参のマヨネーズ系ドレッシングがかかったサラダが一枚の皿に盛られる。
食べていると珍しいことに若い中国人2人が、入ってきて食事。商店以外では中国人をあまり見ないから新鮮だった。
宿に戻ってチェックアウトタイムの12時にチェックアウト。
空港行きのバスに乗るために、歩いてエンクルマサークル(エンクルマ交差点)まで行く。
途中、交差点でチョコ菓子(キットカットのようなもの)を売っている女性から菓子を買う。1袋(1本)0.1セディ。日の当たる中売り歩いているから当たり前なんだけど、あとで食べてみるとチョコレートはけっこう溶けてどろどろになっていた。原産地を見るとなんとスリランカだった。
宿から歩いていくと交差点の右側が広場のようになっていて、そこを横切る方がバス乗り場が近い。よって、横切って歩いていたら、5歳くらいの中東系の男の子が食べる仕草をして何かくれとせがんでくる。ちょうどいらなくなったレモン味のあめ玉1袋があったので、それをあげる。その子はそれを持ってぼくから離れていったのだが、どこに行くのか見ていると母親らしい女性たちが3~4人で木の下に座り込んでいる場所に向かっていた。
そこへやはり同じくらいの年の別の男の子2人が寄ってきて、腕をつかみ、何かくれとせがむ。ぼくはさっきの子にあげた飴をもらってと仕草で伝えようとするが、うまくは伝わらず。しかし、さっきの子が歩いていった先にいた母親らしい女性が何やら言い、その言葉を聞いて彼らはぼくから離れる。ぼくがあげた飴玉の袋を頭上にあげて何か言っているから、想像するに、これをもらったからこっちに戻っておいで、とでも言ったのだろう。
バス乗り場に行くと3台のバスが止まっていて、チケットを売っている人に聞いて空港行きのバスに乗り込む。バス代自体は0.2セディ(約20円)だが、荷物代として0.4セディとられる。しかし、タクシーに乗れば5セディ(約500円)はかかる距離だから、それを考えると10分の1で済んでいるので気分がいい。
このバスのチケットを売っている女性はお腹の大きな妊婦さん。バスの入り口には「ピュアウォーター」と言ってビニール袋(約200ml程度)入りの水を売り歩いている10歳くらいの少年が1人、立ったままずっと中をのぞいている。
20分ほどバス中で待ったあと、発車。20分ほどで空港の最寄りのバス停につく。バスから降り、空港方面に向けて歩く。ただ、その前に飛行機が出る夜までの腹の足しにするために交差点で物を売っている人からバナナチップを買う。一袋0.5セディ(約50円)を2袋。たぶんそれぞれ40g程度。
それから並木道の歩道でパパイヤを売ってる女性から小型パパイヤを1個買い、皮もむいてもらう。さらに空港よりの歩道でドーナツのようなものを売っている女性から0.5セディ(約50円)のドーナツを2個。
そんなこんなで15分ほど歩いて空港へ。空港の入り口付近には社会科見学らしい小学生から中学生くらいまでの子どもたちが50人くらいいて、その中のガキンチョがなんとかとわからない言葉で、呼びかけてくる。見ると手を振っているのでにこやかにこちらも手を振る。
この間空港に来たときは入り口で止められたが、リュックを持っているだけでノーチェックで空港内に入れる。
ガーナの国際空港ということでけっこう大きいのかと思っていたが、たいしたことはなかった。最近改装したのか屋内はきれい。インターネットカフェが2階にあったが1時間3セディ(約300円)と高い。市内の6倍くらい。
時間は13時すぎ。飛行機の出発予定時刻は23時。チェックインの時間は6時半ごろからなので、ずいぶん時間はある。
ベンチを探し、ベンチで本を読んだり、備え付けられているテレビでやっていたオリンピックを見たりしながら待つ。
『Fate of Africa』というロサンゼルスで買った本を辞書をひきひき読む。日本語で読んだ本の知識があるからある程度まではわかるが、細かなところはよくわからず。それでも、ブエノスで見たドキュメンタリー(キューバのアンゴラ支援に関するもの)の理解を深くする文章もあり、新しく知ることも多かった。が、やはり疲れる。日本語の本の20倍は疲れるなぁ。
うとうとと昼寝をしているうちに18時をすぎる。各フライトの状況を知らせる電光掲示板というかテレビにはほとんどのフライトがチェックインまたはボーディングとなっていた。しかし、ぼくが乗るフライトはまだ何も動きがない。
隣の席が開いたところへ中国人のおじさんが座る。40代くらいっぽい。英語でコリアンかと聞かれたのをきっかけにちょっとだけ英語で話す。そのおじさんは仕事でガーナに北らしくこれからケニアのナイロビに戻り、そこで用事を済ませたら中国に帰ると言う。何時のフライトかと聞くと、午前10時と言っていたのに、まだいつ出るかわからない状態だという。なかなか大変だ。
オリンピックの話題をふると、中国は前回大会を上回るメダルを獲得するだろうとのこと。
19時になってようやくチェックインのサインが出たので、チェックインカウンターに行く。電光掲示板で指定されていたチェックインカウンターに行ったのだが、カウンターの上の電光掲示板にはドイツの航空会社の名前が書かれてある。列を誘導している人にチケットを見せたら、ここに並べと言うのだが、South African Airwaysと電光掲示板に出ていないので不思議に思う。しかし、ここはアフリカ。看板に偽りありの国だ。間違ってドイツに荷物を送られないよな、と疑念を抱えつつ、チェックインカウンターに行くとちゃんとSouth African Airwaysのボーディングパス(チケット)をくれた。
なおリュックの重さは25kg。
2階のパスポートコントロールに移動する。出国カードとパスポートを審査官に渡すと、なにやら文句を付けられる。何かと思ったら超過滞在だという言う。2週間のビザを持っているというのだが、入国スタンプのところに書かれた7という数字を指さし、ぼくの滞在が7日間を越えているという。7という数字は入国審査時に、アクラにどれくらいいるのかと聞かれて1週間くらいと答えたところ審査官に書き込まれた数字。しかし、7日間有効などとは書かれていないし、そもそもその数字を書いたときにそれが何を意味するのか説明はなかった。ビザは15日間あるのに、なんでそんなことを書くのかと不思議に思ったのだが、適当に流したところ、こんな始末。
罰金で2セディ払え言うのだが、セディはすべて両替して手持ちがない。だいたい国際空港のくせに出国審査後のスペースには免税店はあっても両替屋ないというアホなつくりになっているから出国審査前に両替しないと、両替できなくなる。南アフリカでガーナのカネを両替はできないし。
そんで何を持っているかというのでドルだと言うと、仕草でそれを出せと言う。なので2セディ相当である2米ドルを出すと突き返される。2セディじゃないのかと聞くと、首を振る。
まぁ、2セディは罰金にしては軽いから20セディかと思い、20セディ渡すとそれでも足りないと言う。いくらだと言うと40米ドルと言うので、アホかと思いつつそんなの持っていないと言うと、手に持っていた1ドル紙幣を指さし、それを渡せと仕草をする。さっき35セディを両替して30米ドルになり、それをポケットに突っ込んでいて、丸々見られたのがまずかった。それで1ドル札を10枚渡すと、出国スタンプを押し、パスポートを返してくれた。
最初に2セディと聞こえたのは間違いないはずなのだが、尋ねる度に金額が上がるし、まわりの人に聞いてもグルになってかさ上げされるかもしれないので、言われるままにカネを渡したが、どう考えても高すぎる。そもそも、ビザよりも入国審査官が手書きで書いた数字の方が強いってのがおかしい。それだったら入国審査官は日数をえさをいくらでも外国人にたかることができる。入国時にはたかられなかったけども、そういう可能性のある制度はやめるべきだろう。こんなの初めて。
最後の最後でこんなことがあり、あまりよくない西アフリカの印象がさらに悪くなる。まぁ、こちらの常識で物事を考えずに徹底してあらゆることを疑い確認するようにすれば、こういうことは防げるのだろうが。
飛行機の方は22時頃から搭乗が始まり、予定の時刻には離陸する。
南アフリカ航空はすばらしく、機内はとてもきれいで、加えて全席に靴下と目隠し(寝るときに付けるヤツ)、歯ブラシが入ったポシェットが配布されている。航空会社からのプレゼントらしい。
離陸して30分ほどすると飲み物が運ばれてくる。これまた太っ腹なことに200mlほどのペットボトルの水は漏れなく全員に配られ、他に何を飲むかと聞かれ、自分の乗みたい物を注文するスタイル。こんなのも初めて。トマトジュースやフルーツジュースとともにワインもあったので、ぼくは白ワインをもらう。南アフリカと言えばワインの産地。おそらく現地では買うことがないので、ここで味見をしておこうというわけだ。
ワインは200mlほどの小さなボトル。驚いたことにボトルは瓶。
その後、ちょっとして食事が運ばれてくる。メインの肉料理(ぼくはよく聞き取れず適当に頼んだらチキンライスみたいなものだった。肉はチキンではなく、ラムかなにか)にパンを好きなだけ、あと生野菜のサラダとあまりおいしくないチョコレートケーキとチーズとクラッカー。
腹が膨れたところで時間も遅いので寝ようかと思うが、ワインのせいで脈があがり、なかなか眠れない。そのうち船酔いに近いような感じにもなり、あらためて酒は飲むもんじゃないと反省。ちなみに白ワインはちょっとふぬけた味だった。ぶどうジュースの方が断然おいしい。
んで、数時間眠れずに起きていて、その後やっと眠れる。やれやれ。
Fin
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