2008年10月20日月曜日

[diary]コトヌーに到着、ビザ延長、ぶらぶら

コトヌーに到着、ビザ延長、ぶらぶら

08/08/04(月)
[Cotonou:Benin]
・故障
・4時に到着
・ビザ延長手続き
・フーフー
・縫い物工場

コトヌー行きのバスの中。昨日2度ほど聞いたガラガラと歯車が噛み合わないような音がして目が覚める。そしてバスが停まる。客の数人はアー!とあからさまに残念そうな声をあげる。

しばらく修理のため停車。ぼくはまた寝る。

バスはまた走り出す。ぼくは寝たまま。

バスがまた止まり、エンジンが止まるのを聞いてまた起きる。今度は終点のコトヌーに着いたのが理由だった。

寝ぼけた状態のままバスを降り、リュックを受け取る。いつものように到着時間は朝の4時。ワガドゥグを朝早くに出て、こんな時間に着くなら、向こうを昼に出れば昼前に着くだろうに、なんでこんな時間割で走るのか謎だ。

今回もまた朝までターミナルで待つ。幸いベンチの上が開いていたので、ベンチで寝る。

明るくなった頃に目覚める。時計は5時半をさしている。気が付くと右手の中指2カ所を蚊にやられていた。

ちょっと早いけどと思いつつ、ターミナルを出て宿に向かう。今回は『旅行人』に載っていた宿を目指す。ターミナルの前にはタクシーはなく、バイクタクシーばかり。黄色のビブス(って言ったけ、ゼッケンみたいなの。ところでゼッケンの語源は何だろう?)を着けたバイクがぎょうさん走っている。

自動車のタクシーをつかまえようと車道のわきで待っていたのだが、これが来ない。バイクタクシーもたいてい客が乗っていて空きがない。ターミナルの入り口で声をかけてきたときに無視したドライバーがまた寄ってきて、どこに行くのかというのでホテルの名前を言うと、それは友達のホテルだから大丈夫という。

運賃を聞くと1000CFA(約300円)。バイクだからもっと安いだろうと思ったが、許容範囲なので言い値で了解する。125ccクラスのバイクの後ろにリュックを背負ったまままたがる。

バイクは橋をわたり向こう側へ。橋からの風景は予想外のもので、川辺にびっしりとトタンを張り合わせたような家が並んでいた。中には水上に張り出している家もある。

道路上は四方八方がバイク。もうバイクだらけ。当然、排気ガスがすごい。朝靄のように白い煙が漂っている。

橋を渡ると銀行や両替屋が両脇に固まって通りに出て、その先ちょっと行ったところでバイクは左に曲がり、さらに3つ目の角でまた左に曲がる。他のまちと同様、舗装道路を1本入ると未舗装の通りで、ここの場合は砂浜のような砂地だった。バイクが走るには走りにくい。

目的の宿にはちゃんと着く。無事チェックイン。4階の部屋の鍵をもらい、階段を上る。

部屋はコンクリート打ちっ放しの床に水色に塗られた壁。広さは9畳ほどあり広い。ベッドもそこそこ大きいが蚊帳はない。部屋に入って右奥の角に壁で隔てられただけのシャワールームがある。その脇のドアを開けるとベランダがあり、あたりを一望できる。トイレットペーパー1ロールと石鹸もついて4000CFA(約1000円)は、西アフリカにしてはすばらしい。なお、中南米だったら半額だろう。

なにより気に入ったのが、ベッドの上に電気のボタンがあること。入り口とベッドの上にあるから、寝るときにいちいち入り口まで行って消す必要がない。こんな宿は初めてだ。

シャワーを浴びてしばし休憩。シャワーはもちろん水のみ。

イミグレにビザの延長に行かないといけないので、その位置をガイドブックで確認しようとしたところ、ロンプラがない!

あれっと思い、入れてたはずのカバンの中を探すが見あたらず。これはバスの中に忘れたなと思い、宿を出てバイクタクシーをつかまえるが、こいつが行きたいバス会社のターミナルがわからなそうだった。ただ乗れというから、乗ってからぼくがさっき通ってきた道を思い出し、方向を指示する。

バスターミナルに着き、乗ってきたバスの中に上がり込み、座っていたあたりを見ると、座っていた座席の前の座席の下に落ちていた。バスのドアには鍵がかかっていないから、こういうときに助かる。

無事、本を取り戻し、またバイクに乗って宿に戻る。フロントの前を通ったとき、時計に目をやると7時をまわっている。自分の時計はまだ6時台。そう言えば、ここは1時間早くなるのかと思い、宿の時計もあまり当てにならないのでガイドブックで時差を確認する。

もうすぐ8時になることがわかったので、ビザを延長するためにイミグレへ向かう。宿近くの通りに止まっていたバイクタクシーにイミグレに行きたいというと3人続けてわからないと言われ、4人目でわかる人をゲット。運賃を聞くと300CFAと言う。やっぱりターミナルから乗ったバイクは3倍くらいぼっていた。

イミグレに到着。8時には開くはずなのだが、まだ開いていない。8時半になってようやく開く。

"Visa"と書かれた窓口でビザ、ビザと言っていると申請用紙をくれる。ここの申請用紙はマリと違って英語とフランス語併記。だから、英語での記入でオッケー何だろうと思って記入したところ、あとでフランス語で書くよう訂正される。宿の住所や電話番号を書くように言われたが、覚えていなかったので、手元にあったガイドブックから適当に見繕って書く。親の名前や、もし仕事をしているのであれば、会社の住所なども書かないといけない様式になっていた。アフリカに入って以降は学生で通しているが、こういうときもやっぱり学生がラクだ。

なんとか記入が終わり提出する。この周辺の5カ国共通のビザがここで取れるとロンプラにあったので、ここで取れればニジェールにも行こうかと思っていたが、窓口の女性は取れないという。ベニンのビザのみらしい。一番短いものが1ヶ月だったので、それでお願いする。そのやりとりの際には、同じくビザを申請しに来ていた若いフランス人が、窓口の人のフランス語を英語に訳してくれる。ありがたや。

結局、ここでトランジットビザ代10000CFA(約2500円)も取られ、1ヶ月ビザの12000CFA(約3200円)とあわせ、約6000円の出費。

しかも今日発行してくれると思いこんでいたのに、明後日取りに来いといわれる。今日、取れればこのままガーナのビザも取りに行こうと思っていたのに、がっかりだ。

歩いて宿に向かう。途中、パパイヤをカットしてビニール袋に入れて売っていたので久々のパパイヤだと思い、とびつく。が、これがあまり熟れていないパパイヤで大根のようだった。それから椰子の実を売っていたので、それで喉を潤す。100CFA(約50円)。果肉がうまい。

それから露店で軽食。ここの名物のフーフーを食べている人がいたので、それに釣られてぼくも食べることにする。フーフーはトウモロコシの粉(だったと思う)をどうにかして、寒天のように固めたもので、ここ主食の1つ。

フーフーは水筒の蓋のようなプラスチックの容器に入れられて固められていて、それ1つが50CFA(約25円)のようだった。なのでフーフーを2つ頼み、それに汁をかけてもらう。汁はカレー汁。インドカレーのように水状でピリッと辛いのがうまい。フーフーの歯ごたえは胡麻豆腐に近い。一般的な豆腐よりも固く、しっかりしている。それ自体にはほとんど味はないので、カレー汁に浸けて食べる。カレー汁には具が入っていないので、ちと物足りないのだが、フーフーを食べられた感激でいっぱいになる、と書いてみる。計300CFA(約80円)。

また歩いて宿を目指す。途中、ホテル併設のネット屋があったので、そこでネット。スピードはまぁまぁだが、ブルキナ、マリと比べると遅い。1時間300CFA(約80円)。

宿に戻って休息。昼寝。

2時頃、また外に出る。一時期奴隷海岸と呼ばれていたこの地域の海辺に向かって歩く。

海近くには郵便局やオフィスビルのようなものもあり、ちょっとハイカラ。定食が1500CFA(約300円)ほどするレストランが10軒ほど並び、屋台や露店も多い。肩からベルトやジーパンを下げて売り歩いている人たちも多い。

露店の中にどうも燻したらしい魚を売っている店があったので、試しに魚を買う。歩きながら食べてみると、薫製の味。あまり塩気がないのでちょっと絞まらないが、まぁ、いける。小魚を揚げた物を売っている露店もあったので、そこでも100CFA(約20円)ぶん買う。こちらはチリソースがかかる。またこのチリソースが辛くてうまい。

郵便局前には手帳などの文具を売る露店が5店舗ほど並び、絵はがきも売っていたので久々に購入。マリ、ブルキナファソと絵はがきを見なかったので、しばらくぶりだ。郵便局では切手も購入。

海まで行って、ちらっと海を眺める。砂浜がずっと続いていたが、波は緑色に濁っていてあまり美しくない。暑さのせいか寝不足のせいか、腹の不調のせいか、なんだか足取りが重い。しかし、来た道を戻るのは面白くないので、別の道を通って宿に帰る。

途中、道ばたの果物屋で小玉スイカ1玉と夏みかんのような大きな柑橘を買う。スイカは500CFA(約120円)。みかんの方は10個ほど入って1000CFA(約240円)。ぜんぶで5kgほどの重さになり、どうせなら宿の近くで買うべきだったと後悔する。

宿に戻って、宿でペットボトルの水1.5リットル500CFA(約120円)を買い、部屋に戻ってベランダで外を眺めながらスイカを食べる。

旅の前に友達にもらったアーミーナイフで半分に切り、メキシコで買ったスプーンでくり貫きながら食べる。そこそこ甘いが、とびきりうまいってほどではない。ふと、こちらの人は冷たいスイカを食べたことがあるのだろうかと思う。北の山間部であれば、川にでも浸しておけば冷たくなりそうだが、その川の水も想像の範囲では冷たそうにない。こっちの海側になると切り身にして冷蔵庫に入れるしかないだろう。山形にいた頃なんか、山に近い田畑を耕していたから、脇を流れる水路にキュウリなどを浸けて、冷やして食べていたもんだったが、こちらではそういうのも難しいかもしれない。

小玉と言えど、水を飲んだ後に1玉完食するのは厳しかった。が、食いかけのまま置いておくわけにも行かないので、気合いを入れて完食する。その後、ベッドで休憩。

案の定というか、夜、やや腹の調子が悪くなる。まったくダメな腹だ。

夜は扇風機をつけて寝る。掛け布団のようなものが、シーツの一枚もないので、夜中、ちと寒くなり目が覚めるが、暑いよりいい。

Fin

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