2008年7月30日水曜日

フロリアーノポリスで日曜日

08/06/24(日)

・シュハスコ
・ボラの卵の塩から、漬け物

うっすらと外が明るくなってきた頃、目覚める。耳が痛い。どうも一度標高が高いところに上がり、そこから下っているよう。例のごとく道路はまったくの舗装道路で、バスもおそらく80キロくらいだしているから、標高が低くなるのが早い。

耳の痛みで再び寝ることはできず、しばらく外を眺める。民家がときどき現れ、畑も見える。緑が多い。

フロリアノポリスには8時頃到着。サンパウロでは7時くらいに着くと聞いたのに1時間近く遅い。

ここでは、30年ほど前にブラジルに移住してきたというAさんにここでお世話になることになっていた。Aさんがターミナルまで迎えに来てくれていたわけだが、ぼくが昨晩電話で7時頃に着くと伝えていたからだいぶ待ちぼうけを食ったよう。Aさんはここのバス会社に何時に着くかと電話で聞いてもみたらしいがはっきりしなかったよう。

車でAさんの自宅へ移動。大きな橋を渡り、島の方へ行く。

商店がぽつぽつある通りを通る。いったん自宅近くの海まで行く。そこには広く長い浜辺が広がり、近くにはリゾートホテルがあった。このホテルにはサッカーブラジル代表のメンバーやF1レーサー、俳優など有名人も泊まりに来るらしい。

Aさんの自宅近くには現在ホテルのようなマンションのような建物が建設中。その建設現場を囲っている柵には完成予想図と男性テニスプレイヤーの写真が載った看板が張られていた。なんでテニスプレイヤーが看板にあるのだと思っていたら、Aさんがこのテニスプレイヤーが発注主なのだと教えてくれた。ぼくは知らなかったが、世界ランキングでもトップクラスの選手らしい。その建物はAさんの自宅と浜辺の間にあるため、これができると家から見る海の景色が悪くなるとAさんはぼやいていた。

自宅に到着後、シャワーを借りる。それから朝飯をごちそうになる。白米に日本から送られてきたというしそふりかけ、それから自家製の白菜の漬け物。米は日本で食べているのと同じうるち米。どこで作っているのか聞くとパラグアイで作られたものらしい。漬け物も美味。箸がすすむ。F1でも見るかとテレビでF1を見つつ、食事。Aさんから聞いて初めてブラジルではF1の人気が高いということを知る。ぼくはあまり関心がないので、見ていても何が面白いのかわからない。Aさんも初めはそうだったらしいが、知るほどに面白くなったと言う。

その後、Aさんと一緒に暮らしているBさんに促され、家の2階に上がる。ここからの景色がとてもいいんだとバルコニーに案内され、行ってみると確かになかなかの景色だった。

10時過ぎまでゆっくりしてから親類の家でシュハスコ(スペイン語ではシュラスコ=バーベキュー)をするからとまた車に乗って移動。

中心街近くの海岸沿いには遊歩道が整備されており、そこをもくもくと歩いている人たちがいる。それも大勢いる。身なりはみなジャージにスポーツ用のシャツなどそれ用の格好をしている。一人で歩いている人の中にはiPodか何かで音楽(ではないかもしれないが)を聴きながら歩いている人もあり。ブラジルには国内の南北問題があると言われ、南は豊かで北は貧しいらしい。

南は白人が多く、北は黒人多いと聞いていたが、サンパウロと比較しても白人比率はかなり高い。

海岸から幹線道路を挟んで陸地側には高級ホテルや高級マンションが立ち並んでいて、いかにもリゾート地という雰囲気。ぼくが日本にいた頃に持っていたブラジルのイメージにはまったくない光景だった。

車で乗っていて気づいたのが信号のスタイルがユニークなこと。日本で一般的な横に並んでいるのではなく縦にライトが並んでいる。まぁ、それだけならアメリカなどでもよく見たのだが、ここの信号は縦に4つのライトがある。一番上が赤で一番下が青。その間の色は忘れた。赤から青に変わる時は上から順にライトがつき、最後に青いライトが着く。ちょうどF1のスタートのライトと同じ仕組み。

Aさんに信号のことを聞くと、"そうなんだよ、F1と似ているだろ。今日みたいにテレビでF1があった後なんかは、みんなF1のまねして、ほら、あの車なんか絶対そうだ”と、ウィンカーも出さずにキュッキュッとわりと狭い車間を移動しながら、他の車を追い抜いていく車を指さしながら言う。

20分ほどして幹線道路を脇に入り、未舗装の道を行く。左手にはやや高い山があり、その麓が牧場。右手には細い川が見える。この川はブラジルらしくなく、川底が深くなく水も澄んでいる。

Aさんの親類はこの山の麓の牧場で働いているらしい。オーナーの豪邸の向かいの家に暮らしており、今日はここでシュハスコをするとのことだった。

庭に暖炉のようなシュハスコ用の施設があり、そこで肉を焼くらしい。肉は殺したばかりの子豚。肉は内臓までいろんな部位を食らうらしい。肉は焼く前にリモン(緑色の皮のレモンみたいな柑橘)を絞った汁に浸す。肉は一番長いところで50cmはある肉をそのまま炭火で焼く。

テーブルにはポテトサラダやレタスなどが用意され、焼きながら食べながら、おしゃべりしながら過ごす。ポルトガル語の会話が基本なので何をしゃべっているのかはよくわからなかった。

Aさんに聞くと、こうしたことは毎週末のようにしているという。サンパウロ在住の人にブラジルの人の週末の過ごし方を聞いたときも友達の家に集まってシュハスコというのが定番と言っていたし、同じようなことはどこかの本でも読んだ。ブラジルもチリやアルゼンチンのように週末は店などは開いていないため何をするのかと思っていたのが、実際にこうして過ごしているのを見ると、なるほどこれもなかなかいいなと思う。

サンパウロ在住の人の話では、子どもがいる人は子どもも一緒に来るから子どもたちは子どもたちで遊び、大人は大人で楽しむというかたちになるらしい。

すっかり満腹になったあと、昼寝を進められ、しばらく熟睡。

帰る前には牧場主のみかん畑兼鶏の放し飼い場でみかん狩り。それから牧場主の自宅の敷地内にある屠殺兼解体用の小屋に行く。この小屋は肉を売るために作った施設ではなく、オーナーが自分の楽しみのために作った小屋らしい。そこでぶら下がっていた残りの豚肉を大量にもらって帰る。

夜は軽くご飯とつまみ程度。つまみには自家製のボラの卵の塩辛が登場。ボラの卵と言えば、珍味カラスミ。ちなみにぼくは未だにカラスミは食べたことはない。なのでボラの卵は初めて。これが食べ出すと止まらない一品で、なんともご飯と合う。

Aさんの話ではここらではボラをよく食べるらしく、ボラの卵も簡単に手に入るらしい。

食後、Aさんがここのところはまっているという数独をすすめられ、ぼくも何題か挑戦。日本ではしたことがなかったので、ルールを誤って覚えていたらしく、最初はまったく解けず。そのうち慣れるが難題は厳しかった。

夜は涼しく電気の力を使わずともぐっすり眠れる。

Fin

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

この日はすごく豊かな一日になったっちゃねぇ~~~いいなぁ

帰ってきたらこっちでじゅうじゅうしようーーー(^―^)

こっちもじゅうじゅうの季節だよー。
くそが付くほどうだってるけど。。