2008年2月28日木曜日

ハバナからサンタクララへ

2008.2.24(日)
サンタクララ1日目

朝は7時前に起きて、荷物を整理する。延泊1日ぶん代15cuc(1800円)とネット計2時間ぶん代8cuc(960円)を払う。

7時半前に宿を出て、広場でタクシーを探す。歩いていた歩道の反対側では、ホームレスと思われるおじさんと若い警官がなにやら言い合いをしており、そのうち警官が殴り、顔に右のハイキックをいれたりする。おじさんの方も最初はやり返そうとしていたが、そのうち無抵抗に。そんな状態になっても警官は攻撃の手を休めない。

そこへ通りがかった若い男性が仲裁にわりこみ、同じく通りがかった軍人のおじさんが、ヘイヘイと止めに入る。なんとか収まってきているのに、別の所から若い警官が2人走ってきて、1人はいきなりそのおじさん左頬のあたりをぶったたく。

広場にいた別の人らは、警官に向かってなにやら言っている。おそらくそこまでしなくてもということなのだろう。ぼくが見ても明らかにやりすぎだ。特に後から駆けつけた警官がいきなりぶっ叩いていたのには、目をむいた。それだけ警官の力が強いのか、それとも・・・。

通りがかりのタクシーを手を挙げてひろう。料金を聞いたら4cucという。OKして乗り込む。10分ほどでViazul(ビアスール)のターミナルに着く。非常に小さく最初はどっかの事務所かと思ったほど。

昨日、行ったのはAstroというキューバ人用のバスターミナルだったが、こちらは外国人用。

昨日、Cubaturで予約していた紙がてっきりチケットかと思っていたが、どうも違っていたよう。待合室に入ろうとすると、入り口にいた荷物預けの人に止められ、それを見せるとそこの窓口でチケットに替えるよう言われる。

その窓口で予約の時の紙を渡すと、レシートのような紙(日本で言うと路線バスの整理券に近い)を渡される。どうもこれがチケットのよう。印字された文字も薄く、すぐになくしてしまいそう。

それを持って、荷物を預け、待合室に入ると今度はOK。
待合室には50人ほどぶんの椅子があり、売店ではゲバラなどの絵はがきや本、英語の本も売っている。2階はカフェになっていたが、選択肢は少ない。

バスの発車予定は8時40分。しばらく待つ。いつもどおり8時40分になっても案内はない。40分過ぎになにやら案内があり、人が並んでいたのでぼくもそれに並んだが、これは違うバスだとチケットをチェックしていた人に言われる。

結局、バスは予定時刻の1時間後に乗車が始まり、発車。

車窓からは平原が見える。一面サトウキビ畑。景色を眺めていたかったが、無性に眠く熟睡。

乗車から約3時間後、目的地のサンタクララに到着した。バスターミナルの周りは何軒かの店舗が見えるが、それ以外は住宅ばかり。

待合室は白いタイル張りできれい。待合室の中にチケット売場があり、人が並んでいるところにぼくも並ぶと、ここじゃないと言われ、別のボックスのところを案内される。そこで、明日サンティアゴに向かうバスの予約をする。

出入り口付近には、このバスの客を狙って待っていたカーサやタクシーの客引きが20人ほど。まっさきにアフリカ系の体格のいいおばさんがきらきらした目で、売り込みに来る。値段を聞くと10cucというので、それで決める。

しわくちゃのおじいさんが運転手のようで、そのおじいさんの車に案内され、荷物を乗せ、いざカーサへ。

車道には車と並んで馬車がひっきりなしに走っている。どれも10人乗ればいっぱいくらいだが、だいたい席は埋まっている。

車で3分もすると、右手にチェ・ゲバラの巨大な像が見える。ここがゲバラの霊廟のよう。

それから5分ほどでカーサに到着。タクシー代は別料金のようで2cuc請求され、払う。

鉄格子のドアと木製のドアを開けるとリビングだった。入って右側に20インチくらい(?)のサンヨーのテレビがあり、その周りに黒のソファーがある。

キッチンとテーブルを抜けて奥にある部屋に案内される。そこが部屋のよう。部屋のドアを開けると大きなダブルベッドがあり、冷蔵庫、扇風機もある。さらにエアコンもあり、電源を入れてくれる。

ただ、開けられる窓がなく(あったのは道路に面している)、しかも部屋がカビ臭い。

自分たちようの冷蔵庫はきっちんにあったので、宿泊客用に冷蔵庫を用意しているよう。さっそくぼくが持っていたペットボトルの水を中に入れてくれるが、ぼくは水は冷えてなくてもかまわないので、宿主が部屋を出たところで電源を切る。あとエアコンのも。

それからリビングにある食卓で手続き。ハバナの宿では宿帳に自分で名前とパスポートナンバーを書くだけだったが、ここでは専用の記入帳(市販されている)に宿主のおばさんが記入する。パスポート見せ、最後にぼくのサインをして、領収書のようなものをもらう。

それが終わって外に出ようとすると、今、おカネを払ってもらえないかと言われるが、まだ完全には信用できないので、両替して来るという理由を付けて明日払うと伝え、ふらつく。

ぼくがもっているガイドブックにはサンタクララの地図がなかったため、適当に道を聞きながらふらつく。

まずはゲバラの霊廟に。宿から歩いて15分くらいでモニュメントが見える。そのモニュメントの下にゲバラの博物館と霊廟がある。そのまま入ろうとすると警官に止められ、荷物を預けるよう言われる。売店と思っていたところが荷物を預けるところだった。

博物館も霊廟も見学は無料。博物館の方は、ゲバラの幼い頃の写真から日本に来たときに耕運機を押している姿の写真もある。その他、着ていたものや身につけていたものが展示されているが、説明はすべてスペイン語。

館内には他にドイツ語をしゃべっている観光客が4~5人ほど。

霊廟は、ゲバラのみならず同じくゲリラ戦で命を落とした38人ぶんのレリーフもある。この辺りは旧ソ連と違ってキューバらしいように感じる。

霊廟を見て、中心部に行こうと思っていると、馬車づかいのおじいさんが売り込みに来る。道がいまいちわからなかったので、馬車もいいかと思い、いくらか聞くと2cucという。タクシー代並みなので、高いのでそんなのないと言い、20ペソ札だけ見せると、じゃあそれでと言うので、馬車に乗る。

一般に馬車は1ペソという話なので、1人で20人ぶんの稼ぎだ。案の定、途中で乗る合図をしている人たちは無視して、ぼく以外は乗せずに走る。パッカパッカと心地いい馬の蹄の音を聞きながら5分ほどで中心部に到着。20ペソ払う。

ジャマイカの宿をまだ予約していなかったので、サンタクララリブレという一番高そうなホテルにインターネットをしに行く。しかし、ここではできないいわれる。どこでできるか聞くと道を教えてくれる。

が、その近くに着たはずなのにわからない。3人くらいに聞いてやっと電話局にたどり着いた。これまではカーサでネットをやっていたので、外でやるのは初めて。ネットをやりたいというと、時間を聞かれたので1時間というと、6cuc請求され、テレフォンカードのようなものを渡される。

パソコンは4台あり、適当に座る。カードをつっこんで使うのかと思ったが、それらしきところもない。画面を動かしてみるとログイン番号とパスワードを記入する画面になったので、やっと要領がわかる。カードの裏面にある番号を見て、それを入力すると画面が代わり、右下に残り時間が表示される。

ネットのスピードはそこそこ。ダイアルアップよりは早いがADSLよりやや遅いくらい。ジャマイカの宿を探し、予約のメールを送る。ジャマイカも安い宿が少ないので、早めに予約しておこうと思ってのこと。

それからまちをふらつく。休日なのに昨日のハバナと違って人通りは少ない。メインストリートと思われるところもカフェが2軒開いているだけ。

そのカフェで売っているピザに行列ができていたので、そこでぼくもピザを買う。10ペソ。めちゃくちゃ熱く、口の中をやけどする。

ハバナでもそうだったが、ほんとにキューバ人はピザが好きなよう。ここのピザはけっこう分厚いパン生地で、それにチーズが乗っていたりハムが乗っていたりする。直径が20センチくらいあるので、生地が厚いこともあり、けっこう腹が膨れる。

このまちの地図がないか、ホテルや売店をまわるがない。しょうがないので、ぶらぶらと適当にあるく。ここも中心部は石畳の道路に石造りの家とヨーロッパ調の街並みが残っている。建物はハバナよりも状態はよさそう。家の窓やドアを開けはなっているところが多く、歩道を歩いていると中が見える。

中を見るとたいてい年寄りが1人、あるいは2人で椅子に腰掛けテレビを見ていたり、外を眺めていたりする。ほとんどの人が見た目70歳以上。

また、ここのまちはヨーロッパ系が多い印象を受ける。ここだと7:3でヨーロッパ系が多いと言われてもうなづける。

町外れに行くと、幹線道路以外は舗装されていない。小道を入ると、金網で家同士の敷地が区切られ、敷地内には鶏や豚がいたりする。なかにはきれいに畑を作っている家もあり、トマトやレタスなどが植わっている。

路上やちょっとした空き地では男の子たちが野球をしている。

歩いていると小学生くらいの子から白髪のおばあちゃんにまでチーノと声をかけられる。人数で言えば10人くらいか。

ハポネと言われて、珍しいなと思って振り向くと、家の前でしゃべっていた見た目70歳前くらいのおじさんが自分を指さしながらフィリピーノという。

フィリピン人には見えなかったので、首を傾げると横にいた別の人が、この人の父親の父親がフィリピン人だったというようなことを身振りを交えながら教えてくれる。水を飲まないかといわれるが、あいにく持っていたので、断りまたぶらぶら。

夕方頃、中心街に戻り、晩飯を食える場所を探すが、地元の人が使っているような食堂が見あたらない。しょうがないので、cuc払いで地元の人(ちょっとした金持ち?)が並んでるファーストフードのようなレストランに行く。

メニューはピザやスパゲッティなど、どれも5cuc以下。定食のようなものはないようなので、試しにスパゲッティを注文する。お値段は2.2cucくらい。味はレトルトのスパゲッティのようだが、量が多い。

それで宿に帰る。満腹だったので、部屋にもどって寝ていたらドアを叩く音がして、食事だという。

着いたときには晩飯はお願いしなかったつもりだったが、ちゃんと伝わっていなかったよう。だが、料理に興味があるので、いただく。

そーめんみたいなものが入ったスープがまず出てくる。味はコンソメ? まずまずうまい。それから鶏のもも肉と白米。キャベツの千切りとトマトのスライスが出てくる。キャベツが塩気が強かったので、ご飯と混ぜて食べる。これで5cucとのこと。

この旅、初めての1人部屋。カビ臭いのが難だが、ゆっくり眠ることができた。

おわり

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