2008年3月28日金曜日

お休みベリーズシティ、キーカーカー

08/03/24(月)

6時頃目が覚める。涼しい。10時まで部屋でもろもろの整理。同室のオランダ人は7時過ぎ頃、グッバイと言って出ていった。彼女は2週間ほどの休みで来ているそうで、ベリーズの海が目当てのよう。昨日、ぼくに明日はどこに行くのかと訪ねたとき、ぼくがベリーズシティ内を散歩と言ったら、海には行かないのかと言っていた。ベリーズは世界遺産に登録されている珊瑚礁群などもあり、みなこれを目当てに来るよう。

10時になって、宿を出ようとすると、宿のおじいさんが今日も泊まるのかと聞いてきて、そうだというとお金を払えと言う。誰に払えばいいのかと言うと、ちょっと待ってと宿主を呼ぶ。出てきたのはメキシカン系の年輩の女性。英語もスペイン語も話す。

今夜も泊まると言うと、そこの部屋に?と聞くから、もっと安い部屋はあるか聞くと、ちょうど掃除し終わった一人部屋を案内してくれた。値段を聞くと20ベリーズドル(1米ドル=2ベリーズドル:固定相場)。こっちの部屋の方が窓があり、気持ちよさそうなので移ることにする。

荷物を移して外に出ようとしたとき、宿主のおばちゃんが話しかけてきた。"Are you a photographer?" 写真家ってなんでまた、と思いながら、"No"と言うと、何をしているか聞くので"Office worker"と答えると、おばさんは"あなたの顔(容貌、風貌)がとてもアーティスティックだから、写真や絵など何か芸術をやっている人かと思った”と言う。

そんなことを言われるのは人生で初めてだが、これから先、入国時などに職業を聞かれたら、そう答えてみると面白いかなと思ったりする。今まではオフィスワーカーと言っていたが、すでに旅も2ヶ月近く。普通のオフィスワーカーが2ヶ月以上も休みを取れるはずがないから、芸術家だなんて言ったら面白そう。

まずは大量に残っているメキシコペソの両替をしようと銀行に向かう。スウィング橋を渡り、中心街へ。宿から歩いて5分程度。銀行が見えたが、開いている雰囲気がない。月曜の10時なのにおかしい。

他にも銀行の看板が2軒ほど見えたので、そちらも行くがどこも閉店。入り口の開店時間には月曜は8時からとなっているのに。銀行と同じ通りに並んでいる店もほぼすべてシャッターが降りている。今日が日曜だったかと思い、道ばたにいた警官に、銀行がいつ開くかと英語で聞くと、明日だと言う。今日は祝日で、店は休みだと。

昨日はイースターで休みとは聞いていたけど、今日まで祝日とは・・・。完全に当てが外れる。ということは、郵便局も博物館も図書館も開いていないんだろうなと思ったら、まったくその通りで、それぞれの入り口まで行ったが、完全に閉まっていた。

これはどうしたものかとがっかりする。ベリーズは米ドルとの固定レートを取っていて、米ドルがそのまま使えるが、メキシコペソが余っているのに米ドルを使うのはもったいない。

やれやれと思いながら、とりあえず朝飯を食うことにする。来た道を戻る。マーケットの建物の入り口やその向かいの建物前には、昨日もいた路上生活者らしい白髪まじりのおじさん、おじいさんたちが10人ほど。みなアフリカ系の人。何をするでもなく座り込んでいる。中にはラスタのヘアスタイルをしている人もいる。さっき通ったベリーズ銀行横の公園には20~30人くらい同じような人がいた。ここベリーズシティは8万4千人の人口があるというが、人口割合から言うとハバナやサントドミンゴ(ドミニカ)よりも多いような気がする。

スウィング橋近くの屋台で弁当を買う。マッシュポテトが主食で、魚のフライとサラダが入っている。なかなかうまい。

行こうと思っていたところが軒並み休みなので、とりあえずバスターミナルに行くことにする。明日はまた移動するので、その下見。

商店の看板は並んでいるものの本当に見事に閉まっている。さらに人通りもない。

ネットカフェと書いてあったところがガラスドアが見え、開いてそうだったので入り口をたたくと、なかからおばさんが"No open"と言ってくる。

ぼちぼち歩いていると、アフリカ系の女の子2人連れがバナナチップを売り歩いていた。ぼくに買わないかと言ってくるので、1袋買う。いくらか聞いたら2袋で4ベリーズドル(約240円)と言う。高い。カンクンでも同じようなバナナチップスは1米ドルもしなかったのに。でも、まぁ、子どもの小遣いなりになればいいかと言い値を払う。

聞くと二人はいとこ同士で、小さい方の子は9歳だという。歩きながらかすかに開いてる店や歩いている人に売り込みに行く。

バスターミナルに続くこの道は、きちんと舗装されてあったが、脇の住宅街に入る道の中には舗装されていない道もある。住宅街と言っても、木造の家は木材が朽ちてけっこうぼろぼろの家もある。道ばたにはお菓子の袋や弁当箱などのプラスチックごみなどがぎょうさん落ちているところも。時折、家の中からレゲエが聞こえてくる。

バスターミナルに到着。昨日も来たところだが、ここが一番人が集まっていた。バスを待つ人。その人たちをターゲットにした物売りの人。そして、すぐ近くには野菜の市場があった。簡易テントが20軒ほど並んでいる。店主は多くがマヤ系かヨーロッパ系の強いメキシカン系。アフリカ系の人のも何店舗かある。なかにはラスタのヘアスタイルをした人もいる。

売られている野菜は日本で見るものとほぼ同じ。キャベツに人参、赤いじゃがいも、インゲン、トマト、カボチャ、ピーマン、タマネギ、ピーナッツ、サツマイモ、里芋、キャッサバ、オクラ、米なすにニンニク、しょうが。果物はパインにマンゴー、パパイヤ、メロン、みかんなど。乾燥させたハーブ専門の店もある。

ここではわりとスペイン語の方が話されているが、英語も十分通じる。アフリカ系の人は基本は英語のよう。ぼくは一通り見て、ひとつの店でバナナを買う。10本で1ベリーズドル(約60円)。これは安い。野菜の写真を撮らせてもらう。

どの店も子どもを連れてきており、子どもは店の奥でじっと客の様子を見ていたり、兄弟がいると道ばたで遊んだりしている。

バナナを食べながらバスターミナル内に向かう。ターミナル内には国境の町のColozalや南の中心町Dangrigaに行くバスが停車しており、バスの運転手らしき人がそれぞれの行き先を大声でいい、客集めをしている。家族連れなどがバスに急ぐ。

時刻表を見ようと思ったが、2006年とかのしかないので、当てにならなさそう。チケット販売の窓口もあるがすべて閉まっていて、壁には料金はバスの中で払うように書いてある。

これは明日は適当に来てバスを待つしかないなと思い、引き上げる。

途中、地元の人が次々と並んでいた露店が気になり、そこに立ち寄る。ここではタマーレとポタージュスープを売っていた。スープは紙コップ1杯が1ベリーズドル(約60円)。味は日本で売られている普通のものよりも甘い。

それから市内をぶらぶら。途中、道ばたで切り身の果物を売っていたので、パパイヤを買う。

ベリーズ一の大都市とあったが、祝日ということもあってか、人も車も少ない。すれ違った人の数も数えられるくらい。3時間ほど歩いていたが、バスターミナルを除けばせいぜい100人くらいとしかすれ違っていない。

ぐるっと回って中心街に戻ってくる。まだ半日残っているが、どうも見るべきところはないので、急遽、観光地のキーカーカーという島に行くことにした。

スウィング橋のたもとに乗り場があり、朝もアメリカやヨーロッパからの旅行客で乗り場の待合室はいっぱいだった。昼過ぎだから少しは空いているだろうと思ったら、その逆。100人以上の人が待っていた。

チケット売場の窓口で次の便を聞くと13時半だという。まだ30分ほどある。チケット代を聞くと30ベリーズドル(15米ドル:約3500円)と言う。米ドルしかないので、ちょっと惜しい気がしたが、たぶんもう二度と来ないので、試しに行くことにする。

乗り場の建物内には5軒ほど売店があり、お菓子や飲み物の他、水中で使える使い捨てカメラや絵はがきなども売っている。また、グアテマラやメキシコ行きのバスのチケットも扱っているよう。1軒の店には、日本語の張り紙が貼られており、トラベラーズチェックを無料で両替できると書かれてある。

また、いくらかしらないが荷物を預ける木製のロッカーも備え付けられている。

13時半になったが、まだ船は出ない。しばらくして、まずはサンペドロ行きの船の乗船が始まり、その後にキーカーカー行きの乗船が始まる。

同じ船に乗る人たちは圧倒的にアメリカやヨーロッパからの旅行客が多い。特にアメリカ人らしき集団は16人ほどで、みな白髪であることから退職者のグループのよう。あとは30~40代のカップルなど。地元の人らしき人は1割程度。

船は大型のモーターボートで、40~50人乗り。船の縁が座席になっており、前頭部には屋根が着いている。乗船するとみな日焼け止めを塗り始める。

13時50分ころ、船は出発。一気にスピードをあげ、前の方は浮き上がったような状態になる。風圧がすごい。海風があるとして差し引いても、体感速度でいうと30~40kmは出ている。髪の毛がぺちぺちと顔をたたき、やや痛い。加えて目にも入るから、目を開けておくのにも苦労する。カツラだったら絶対飛んでいるだろう。

出発時にはあった日差しも、進むに連れあいにくの曇り空の下に入り、肌寒くなる。何人かは長袖を取り出し、着込んでいる。

20分ほどするとマングローブの一群が両脇に見え、その間を船は通る。海の色は濃い緑いろ。

それからしばらくすると左手に島が見える。バンガローが何棟かあるが、人はいない。

さらにもうしばらく行くと、海上に小屋が建っていた。それも2軒だけ。人は見えなかったので、家なのかどうかはわからない。

波はなく、穏やか。きっと空が晴れていれば、海の色はエメラルドグリーンなのだろうが、曇っていてあまり美しくない。

1時間ほどして、船は目的地の島に到着。桟橋には帰りの船を待っている観光客がぱらぱらいる。海岸には桟橋が20本ほど出ており、ところどころにヨットが停泊している。

桟橋から下を見ると、はっきりと底まで見える。水深は2mもないくらい。

島に入ると道はすべて砂の道。雨が降ったのかそこらじゅうに水たまりがある。走っているのはゴルフカートと自転車ばかり。止まっている車はあっても走っているのは一台もない。

レストランやホテルが建ち並び、観光客がふらふらしている。ここにも中国人は店を出していて、食料品店やホテルをやっている。この人たちはどうやって商売を始めたのかと不思議に思う。

島内は1時間もあればほぼすべて見て回れる。海産物の市場でもあるかなと思っていたが、それらしきものはない。島内にはインターネットができる店もあった。試しにしてみると20分で5ベリーズドル(2.5米ドル=約500円)。さすがに離れ小島とあって高い。

海で泳ぐつもりもなく来たので、すぐに飽きてしまい、16時の船で帰ることに。帰りの船もいっぱい。今度はすべて屋根で覆われているタイプの船だったので風圧がない上、外が眺めにくいこともあり、寝てしまう。

17時ごろ、ベリーズシティに到着。昨日も弁当を買った店で夕食を買い、宿で飯を食い、寝る。

08/03/27
Puerto Barrios,Guatemalaよりアップ

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

おひすわーかー…ぷっ。