2008年3月5日水曜日

ジャマイカの衝撃ーハバナからキングストンへ

2008.3.4(火)

窓際のベッドに移ったからか、ちと寒く5時頃一度目が覚める。6時過ぎに起き出し、出発の準備。タクシーはもう来ている。ちゃんと時間通り来るか少し疑っていたが、さすがにここの宿がいつも使っているところとあってしっかり来た。

宿主のおばさんも起きてきて、入り口のドアを開けてくれる。ぼくは昨日のネット代(30分2cuc)と水ペットボトル2本(500ml0.25cuc)の代金を払って宿を出る。

建物の出口のところに泊まっていたタクシーにはなぜか2人の男の人がいる。

荷物をトランクにつめてくれ、後部座席に2人で乗る。前にはその2人。外はまだ薄暗い。24時間の薬局や売店にはわずかな光が付いているが、それとわからないくらい暗い。

前の2人はなんだかいろいろ話をしていて、発車してから
10分した頃に話しかけてきて15cucでいいかと聞いてくる。それで今、払えというので、払う。

建物の間を走っていたら車が停まる。なんだなんだと思っていたら、前に座っていた2人のうちおカネを集金した年輩のおじさんの方が、アディオスと言って、家なのか建物の中に消えて行った。

そのおじさんがそれまで運転していたが、運転手交代。若い人の方が運転席に移り、ぼくは助手席に移るよう言われる。

外はもう明るくなりはじめている。スクールバスが既に走っており、子どもたちが大勢乗っている。空港方面の郊外から市街地に向かうバスもこの時間なのに満杯。

30分足らずで空港に到着。ハバナに着いたときとは違う2階のターミナルは広くきれい。お土産品もゲバラグッズからラム酒から葉巻までいろいろ売っている。

早速チェックインカウンターに行くが、まだ始まっておらず30分ほど待ってチェックイン。一番乗りだった。窓際を頼む。

どうもぼくが乗る便はエアジャマイカとクバーナ航空のいわゆる共同運行便のようで、機体自体はエアジャマイカのよう。これで前に旅行社でのエアジャマイカのチケットでのやりとりの意味がわかる。

チェックインした後にAirport Tax(出国税)を払う窓口で25cuc(1800円)払う。するとチケットの裏に、払ったことを証明するシールを付けてくれる。

それからイミグレーション。入国のときにはいろいろ聞かれたので、ちょっとやる気のなさそうな人のボックスを探す。人がだれもいなくて暇そうにしている細面の若い男の人がいたので、その人の所に行く。

質問等はひとつもなく、無事通過。次に手荷物検査。前のおばさんは赤いランプが付いたため身体検査を受けている。ぼくも赤いランプが付いたが、なぜか不問。

50mほど先の搭乗ゲートまでの間にはけっこう充実した本屋や薬屋がある。

よくわからないのは、その本屋に英語のキューバの観光案内書や英語・スペイン語の会話集が売っていたこと。国際便の到着ロビーにはそれらしきものはなかったのに、出国のこちらにそういうものを売っている狙いがわからない。入国時であれば辞書や観光案内書も買う人がいるだろうに。不思議だ。

腹が減っていたが、サンドイッチが300円くらいなので、我慢する。ただ、まだこちらで食べていないキューバ産のスナック菓子が1cucだったので、それでしのぐ。スナックの味は日本のものと変わらない。

ゲート近くには子どもが遊べるコーナーもあってカナダ人夫婦が1歳くらいの子をそこで遊ばせていた。

飛行機の予定時刻は10:20。例のごとく遅れるだろうなと思っていたら、9時45分頃には搭乗開始。

機内に入るとあまりのきれいさに驚く。日本であれば普通なのだが、行きのクバーナ航空の機内にはじまり、壊れかけの車や街並みに慣れてしまっていたようで、おおっ、思わず声が漏れそうになるくらい。

各座席には非常時の案内のパンフがちゃんとあり(クバーナではある席とない席があった)、さらに機内紙も各座席のポケットに入っている。

客は少なく、すかすか状態。

離陸するとハバナの全景が見える。そして20分ほどの間は海の様子が抜群にきれいだった。往復4万程度で買った甲斐はある。

機内では飲み物とお菓子(スナックとクッキーを選ぶ)のサービスがある。また、入国審査時に必要な入国カードも配られる。

飛行機は目的地が2カ所で、ジャマイカのリゾート地であるモンテゴベイと首都のキングストン。モンテゴベイの方が北部にあり、キューバに近いのでそこに先に到着する。

ハバナを離陸してからちょうど2時間ほどで、モンテゴベイに着陸。機内で待つのかと思っていたら、国内線に乗り換えとのこと。

機体を出るとキングストンに行く人?と聞かれ、他の人と一緒に通路の脇で待機。しばらくしてモンテゴベイからキングストンへの搭乗券が配られる。

それから空港職員の言う方に移動する。すると、途中でなぜか女性の職員の人に、行き先やどこから来たのかなどを聞かれる。まるで入国審査。その後、またパスポートと搭乗券のチェックがあり、それから手荷物検査。手荷物検査場の前にはだいぶ列ができている。並んでいるのはいわゆる白人の人がほとんど。どうも観光客のよう。

手荷物検査の様子を見ていると、職員がすべて女性で、すべての人が金属反応を調べるゲートを通った後に身体検査を受けている。

しかもみんな靴を脱いで、それもバックなどといっしょに機械を通している。靴は強制的に脱がされるのかわからなかったので、試しにぼくは履いたまま通るが、なぜかそれで大丈夫だった。

ただ、やっぱり身体検査はされる。一応、触っていいかと聞かれる。ズボンなどをチェックされる。金属性の物はぜんぶポケットから出していたと思ったが、ハバナの宿の鍵が残っていて、それとベルトがひっかかる。それを機械の方に通し、人間は通過。

手荷物の方はカンクンと同じように中を調べられる。が、すんなり終了。こんなに厳しいとは思っていなかったので、いささか驚く。

さらに驚いたのが、飛行場内のお店。いやぁ、ものがあふれている。レゲエのショップもあるし、立派な本屋もあるし、アメリカメジャーリーグのショップもある。

ジャマイカ式のファーストフード店ではNBAの試合が流れているし。キューバと比較して、政治体制・経済体制、経済状態、そしてアメリカとの関係次第でこんなにも違うのかとため息。とともに、この違いが何に起因するのか細かく知りたくなる。

搭乗を待つ客は白人ばかり。中にひとりタイ系の人がいて、タイ語らしき言葉をしゃべっている。その人は、ノートパソコンを膝におき、スカイプをしているのか、マイクに向かっていろいろおしゃべりをしている。他にもノートパソコンで動画を見ている人もいるので、無線LANかWi-Fiが飛ばされているよう。

お店の店員はアフリカ系の人ばかり。いわゆるヨーロッパ系の人はひとりもいない。これもキューバと違う。

キングストン行きの飛行機は12時45分発と電光掲示板に出ている。搭乗ゲートの入り口の椅子に座る。アフリカ系の人が何人かいて、そのおしゃべりが聞こえてくる。よくレゲエなどで聞く、強いなまりのある言葉からジャマイカの人であろうことがわかる。

ジャマイカは英語と書いたが、正確にはパトワ語という、英語を崩した言葉が一般には使われている。日本でもパトワ語の本は出ているが、今回持参しなかった。歴史の中で、英語を自分たちの言葉として使いやすいように変えてきたようで、日本人が聞き取りやすい発音になっている言葉や聞いただけじゃ元の言葉がわからないくらい略された言葉がある。これも今回の楽しみ。

またもや飛行機は予定通りに飛ぶ。キングストン行きの飛行機はモンテゴベイよりもさらに客が減る。国内の殺人事件の7割程度がキングストンで起きており、かついわゆるリゾート地でもないことから、少ないのか。

外の景色は、曇っていてあまりよろしくない。ので、いつの間にか寝てしまった。

気づいたら着陸体制に入っていた。モンテゴベイを出て40分足らずでキングストンに到着。

機体を出て通路を歩いていく。Welcome to Jamaicaと小さな子が笑うポスターなどが目に入る。

ここで正式な入国審査がある。案内の人に促されるまま空いたボックスに行く。審査官にパスポートと入国カードを渡す。すると出国のエアチケットを見せろと言われるので、それを見せる。ジャマイカは出国のチケットがないと入国できないと聞いていた(が、メキシコで会った日本人は片道でも入ったらしい)。

ハバナに戻るチケットを見せると、ハバナから日本に戻るのかと言われるので、またバカ正直にドミニカに行くと言うと、そのチケットも見せろと言われる。ないならないでもんだいなさそうだが、チケットを持っていると言ってしまったためカンクンまでの1式のチケットを見せる。

すると、今度はカンクンから日本に行くチケットは持っているかと聞かれる。それで持っていないと言うと、向こうで買うのかと言うので、その通りととりあえず答える。

その他、何日間ジャマイカにいるのか、宿泊先はどこかなどを聞かれる。全部で3~5分ほどか。結構長く感じた。

それから荷物をピックアップし、税関審査。キューバでは適当だったが、一応、ここはいくつか質問される。でも、審査官の女性は片手に携帯を持ちながら、メールか何かを見ながらの質問。さすがだ。

つづく

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

相変わらず、おもろいな。

匿名 さんのコメント...

ジャマイカは、いちおう英語ですね。英国英語や米国語とどう違うか、教えて下さいね。

国境を越えると急に風景が変わる・・って面白いですよね。ブラジル←→パラグアイの差も凄かったですよ。

最近のニュースより。
コロンビア軍がエクアドル側に越境して展開したらしく、エクアドルが激怒。国交断絶状態に。
コロンビア→エクアドルの陸路通過は恐らくダメだよと言ってましたが、確実にダメなようです。ゲリラ掃討作戦に巻き込まれます。

ぶらぷらびと さんのコメント...

くりこ。 さま
ありがたいお言葉ありがとうございます。あれこれひっくるめて楽しんでいただけると幸いでございまする。

kaw-kaw さま
パトゥワ語については、別途ご紹介したいと思いますので、しばしお待ちを。
コロンビアとエクアドルの情報をありがとうございます。こちらでもニュースとして流れていました。コロンビアに飛行機で入って陸路でとも考えていたのですが、これでパナマ→エクアドルは飛行機で決定ですね。コロンビアもずいぶんいいところらしいですが、今回は飛ばすことになりそうです。