2008年3月23日日曜日

『ラスタファリアンズーレゲエを生んだ思想』より

レナード・E・バレット『ラスタファリアンズーレゲエを生んだ思想』1988(=1996)、平凡社

61-62
「ジャマイカ初期の歴史は、人間の苦悩と無法状態、そしてあくどい金もうけが入りくんだ哀れをそそる筋書きの、ひとつの長い物語だ。中心人物は、現代のジャマイカ人の祖先ーアフリカ人奴隷たちである。ジャマイカの奴隷制度には人間らしところがひとつもなく、一握りの強欲なプランターが何千もの奴隷に絶対的な権力をふるっていた。

少数者によるそのような完全支配は、暴力によってのみはじめられるし、永続しうるものだ。北アメリカ同様、ジャマイカでも奴隷統治のための心理学が著しく発達した。そして、フレデリック・ダグラスがいったように、「奴隷たちの心の奥に、不安と畏怖と服従心が編みこまれた」。」

こうした完全支配の下に、ふたつの抵抗のかたちが生まれた。闘争と逃走である。」

294-295
「「ラスタファリアニズムは髪形の問題じゃない。それは、精神的な力、反逆、よりよき生活についての問題提起の必要性なんだ。」」

08/03/22 カンクンよりアップ

0 件のコメント: