2008年3月5日水曜日

久しぶりのハバナ

2008.3.2(水)

サンティアゴ·デ·キューバを出てから約15時間。朝の6時半過ぎにハバナのターミナルに着く。バスの中が寒いので、外の空気が生ぬるく、ちょうどいい。

ターミナルの外にはすでにタクシーが客を待ちかまえていたが、1人だけに声をかけられただけで、あまりしつこくなく避けて通ることができる。歩いていつもの宿まで行くと1時間近くかかるが、途中でバスに乗ることができればと思い、宿のある旧市街の方角に向けて歩き出す。

まだ薄明るくなったばかり。人通りはすくない。10分ほど歩くと大きな通り沿いにバス停を発見。5人くらいがバスを待っている。どこに行くバスかわからなかったが、そこでバスを待つ。

10分ほど待ってバスが来たので、それに乗る。さすがに日曜の朝早くということで、がらがら。1ペソ。

バスは時速30kmくらいでのろのろ走る。中国製のバスでけっこう新しく、いつもならもっとスピードを出しているのに、客が少ない時間帯だからかなんなのか、運転がぬるい。

海の方向に向かってバスは進む。これまた10分ほどしたら終点のようで、そこで降ろされる。工場のような建物が散見できる場所で、まだ一度も来たことのないところだった。

しょがないので、また歩く。海沿いに行けばもっとはっきり位置がわかるだろうと思い、北を目指す。

すると2分もしないうちに大きな通りに出る。見覚えのある通りで100mほど先にバス停が見える。ヒッチハイクをしている地元のおじさんがいるが、うまく車が捕まらないよう。

バス停では3人位の人がバスまち。ぼくも一緒に待つ。すぐにバスは来る。しかもよく使っていたバスで旧市街にいくバス。これで楽して宿に行けると安心。1ペソ。

こちらのバスも運転がぬるい。時速30km。車内はがらがら。道にも人はほとんどいない。何度かとおった通りを通って、宿近くまで来る。だが、まだ7時半と早いので、終点まで行ってみることにする。

バスはプンタ要塞のそばを通り、江戸時代に伊達藩の遣欧使節団としてキューバにも来た支倉常長(はせくらつねなが)の像のそばを通り、ハバナ湾沿いを通る。さらにハバナ駅前をとおり、ラム酒博物館前を通る。

バス待ちの人もいないところで、バスが停まり、運転手はキーのロックをかけ、外に出る。なので、ここが終点かと思い、他の乗客の様子も見たが、他の人は座ったまま。

なんだ?と思っていたら、道沿いのコーヒーを売っているスタンドみたいなところで、運転手はコーヒーを飲んでいる。50mlくらいの小さなカップで一口でコーヒーを飲み干し、運転手はまた運転席に戻ってきて、そのまま何もなかったかのように運転を再開する。

そこから5分もしないうちに本当にバスは終点のようで、運転手にそれらしきことを言われる。宿にも近いところだったので、また歩いて宿に向かう。依然として人通りは少ない。

8時すぎに宿に到着。宿では日本人2人が朝食中だった。うち1人はメキシコの宿で一緒だった人。だが、お互いにどっかで会ったことがあるという程度でしかわからず、後に正確にわかる。

宿に戻ってシャワーを浴びて、しばらくこの宿を仲介している日本人の人が、ちょうど今、ここに泊まっていたので、その人にキューバの話を聞く。

内容は割愛。

cucが少なくなっていたので、両替所(CADECA:カデカ)に行く。だんだん日本円のレートが良くなってきている。最初よりも5円ほどいい。

両替が済んでから道ばたで新聞を売っているおじいさんから”Granma International"という英字紙を買う。1cuc。どうもこれも外貨獲得の一環のよう。値段の表示が1cucだ。

新聞は全部で16面あり、1面の次から7ページぶんが国内のニュース。そのうちの1ページ(3面)は、"Reflections of Fidel"というページで、フィデル·カストロのサイン入りの記事が2本載っている。タイトルだけ抜粋すると一本は”What I wrote on Thuesday the 19th"でもう一本は"Who wants to be in the garbage dump?"。

真ん中の見開きの2面(8~9面)が特集記事で、次の見開きが文化欄。12面はGeneral newsという欄で、国内のブックフェアに関する記事やイギリスがキューバとの関係を浴し湯としていると言う記事などが載っている。

13面は国際面で2本の記事があり、コソボのことがほぼ丸ごと使われている。もう一本は、小さな記事でロシアとセルビアの話が載っている。14面と15面は”Our America"のページでドミニカ共和国の選挙の話やボリビアの話などが載っている。

最後の16面は、この日はUSAの対キューバ策に関する記事で"Bush's Justice and Anti-Cuban Terrorism"と題されている。

ネットでも毎日記事は更新されているみたい。

昼前ということで、気になっていた店を探してまちを歩く。この間、ビシタクシー(三輪自転車)に乗ったときにOKINAWAという店名が書かれた小さな店があったので、そこに行ってみたかった。

10分ほどで見つかる。入り口ではハンバーガーを売っている。どうもバーのようで、入り口のメニュー表にはラムとかビールとかしか書いていない。せっかくのキューバなのでラムを頼む。35mlで3ペソ。

ぼくが店内に入っても何も反応がない。店の人もアフリカ系の人なので、オキナワというのはただ適当に付けただけのよう。言葉がわからないので由来を聞けず。

通りで売っているArroz Flito(キューバ式チャーハン)を買って宿で食べる。

宿では3週間ほどここに泊まっていたスウェーデンの家族が帰国の準備をしている。その家族は両親と子ども4人で1年間世界各国を旅行している家族。資金は住んでいた家も売り払ってつくったらしい。両親は作家で父親は小説を少しとあとはいろんな記事を書き、母親は子育てに関する本を書いているという。

4人きょうだいは上から男、男、女、女で、3番目の女の子(18歳:には見えないが)が日本好きで、日本語を話す。ここには日本人ばかり泊まるので、よくぼくらの部屋に来て誰か彼かと話していた。

飯を食い終わって、ネットでジャマイカの宿の住所などをメモする。それから、そのスウェーデンの子が、今日は最後だからコッペリアにでも行かないというので、同宿の日本人男3人と彼女で行くことに。

コッペリアはキューバで超人気があるアイス屋。歩いて30分ほどかけていくと、今日も長蛇の列。軽く100人は並んでいる。

ただ、ここも外国人と地元の人とは分けられていて、外国人用のところは客が少ないので、待たずに食える。敷地内に行くと、係員がいて僕らを見ると、あちらへと外国人用の方を案内する。

アイスはだいたい1玉(?)120円くらい。ぼくらはパフェみたいなものを頼む。2玉ついて400円くらい。

話題は彼女が好きな日本のマンガやビジュアル系のバンドの話やスウェーデンの話。

夕方まで話してから、夕食の時間に合わせて帰る。

スウェーデン人家族は夜中1時くらいのフライトらしく22時前に宿を出ていく。それを見送ってのち、同宿の日本人男3人はジャズバーに音楽を聞きに行った。その店の演奏は23時くらいから始まって2時くらいまでやっているという。昨日の土曜日はブエナビスタソシアルクラブが演奏していたらしく、昨日も行ったという人は、すげぇかっこよかったと言っていた。

ぼくともう1人、明日キューバを出国する人は宿で荷仕度。ぼくの方が飛行機の便は早いが、彼もタクシー代を浮かせたいとのことだったので、明日は一緒にタクシーで空港に行くことになった。

今度は2人で15cuc。それの半額だから、行きの約30cucと比べれば安い。

おわり

2008.3.4(火)
キングストンよりアップ

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