2008年3月13日木曜日

パトワ語入門

2008.3.12(水)

ジャマイカは一般に英語が公用語と、日常会話はパトワ語と呼ばれる英語が変形した言葉をしゃべる。

ジャマイカに行ってまず覚えるパトワ語は”Ya-man"と"No-man"だろう。ヤーマンは、yesの意味でも使うし、呼びかけにも使うし、そうだそうだと言うような時にも使う。

それから私を意味する主語が他の英語と違う。ジャマイカでは"I"は使わず”mi"を使う。mi a go a townといった具合に(a は to の意味。to はあまり使われない)。

それからイギリス英語やアメリカ英語と違うのが、いわゆるthの発音。数字のthreeはトゥリーと発音するし、theなど日本語でザと書くような音はダと発音される。

それからぼくが通じなかったのがウォーター(water)で、これはペットボトルにもWATAと書いてあるがウァタ(ワタに限りなく近い。アクセントはWA)と発音する。

それからcome。旅行中にこの単語はけっこう使うが、ジャマイカでは”コム”と発音する。2番目の宿の子が”mi soon come(ミ スーン コム)と言ったように。また、何かを訪ねたときに案内されるときに”コム”と言われる。

以上はジャマイカ人としゃべっていて気づくことだが、他はほとんど聞き取れないので、何がどう違うかよくわからない。

たとえば辞書を見てみるとaskはパトワ語でaksだったりと、単語内の文字というか発音の順番が入れ替わっている言葉も多々あるよう。

ぼくがジャマイカの宿で買った『ボーン・フィ・デッド』というのもパトワ語で書けば"Born fi' Dead"となるそうで、”fi'" は"for"が変形したものらしい。

ジャマイカにも英語の語学研修を受けることができる学校があるが、イギリス英語やアメリカ英語を安く学ぼうと思っていくと、失敗するだろう。

テレビや新聞などでは、いわゆる英語が使われているものの、一般のジャマイカ人と普通に話そうと思うと、相手には自分の英語は伝わっても、相手のパトワ語は聞き取れない。もっとも観光客とわかれば、ジャマイカ人の方が、こちらにわかる英語を話してくれるが、ぼくがブルーマウンテンの村に行ったときに話しかけてきておばあちゃんなどは、パトワ語そのままのようで、まったく聞き取れなかった。

もっともパトワ語に限らず、英語圏と一口にいっても、アメリカ英語とイギリス英語ははっきりと発音の明確さが違うようにそれぞれで特徴があり、違いがある。

メキシコのグアダラハラで同室だったオーストラリア人は、アジアに行ったときには自分の英語がなかなか聞きとってもらえなかったと言っていたし、そのオーストラリア人と英語でしゃべっていた同宿のベルギー人は、やはり同宿のアメリカ人の英語は聞き取れていなかった(結局、2人はスペイン語ではなしていた)。

文字と音が合っていないという点で、ぼくは英語は非合理的な言葉だと思うが、もし英語がもっと世界の共通語として広まっていったとすれば、だんだん文字に発音が一致してくるのではないかと、勝手に想像する。

その点でパトワ語は、英語と思って聞きさえしなければ、音としては聞きやすい言葉のように思う。なまじっか英語をしゃべるだろうという前提で聞くから、まったく何を言っているのかわからなくなるのだろう。もっともわかるようになるためには、パトワ語の語彙を増やさなければ始まらないのだが。

レゲエなどではこのパトワ語が使われているので、日本でパトワ語に接しようと思えば、レゲエのCDを聞きながら歌詞カードを読むのが一番てっとり早いだろう。


2008.3.12(水)ハバナよりアップ

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ケニアの人が喋ってた英語に似ている気がします。

"Seven thirty."を "セブンダーティー"って発音してました。

ぶらぷらびと さんのコメント...

kaw-kaw さま
ケニアの英語と似てますか? できればケニアも行ってみたいので、行った時が楽しみですね。